Lisa

私というパズルのLisaのレビュー・感想・評価

私というパズル(2020年製作の映画)
3.9
死産を経験した母親と、その家族や周囲の反応に焦点を当てた作品。
特に主人公を演じるVanessa Kirbyの全身全霊の演技に引き込まれます。

冒頭の出産シーンは本物さながら尺が長く取られており、リアルで痛ましい。
各人物のその後の対応の仕方についても、身に降りかかった悲劇に対して時間をかけながらも向き合うのか、それとも耐えきれずひたすら逃げ続けるのか、敢えてポジションを取らずニュートラルな視点から描写されています。
最後助産師の裁判のシーンで主人公が放つ言葉が印象的です。

終始重く、何度も観たい映画ではありませんが、ここまで題材と忠実に向き合い丁寧に描こうとしている作品は中々ないと思いました。
Lisa

Lisa