普段、日本の映画やドラマはあまり好んで見ません。
第一言語だからか、海外作品と比べて台詞や演技の不自然さを感じやすく、いまいちその世界観に浸りきれないからです。
本来作品とは、現実世界の疑似体験ではなくパフォーマンスを楽しむものであるという前提からすれば、割り切って鑑賞すれば良いのですが...
個人的にはパフォーマンスに加えて共感し得るリアルな台詞と感情表現のある作品でないと楽しめず（故に例えば海外ドラマでもSUITSはパフォーマンスに振り切りすぎてて好きでない）、そのバランスが取れていそうな数少ない作品を選んで見るようにしています。
本作はその期待の下鑑賞しましたが、元々設定が舞台・役者・演技に纏わるものなのである程度割り切れたものの、やはり違和感が拭えませんでした。
相手を「君」と呼ぶ感じや、パートナー同士と思えない会話...原作の影響且つ二人の距離を示すのだと思いますが。
女性が（ドライバーの生い立ち含め）基本的に子を産むものまたは性的なコンテクストでしか現れないことからもかなり強めな男性目線を感じざるを得ず、感情移入が難しい作品でした。
ヤツメウナギの比喩然り、美しくポエティックなパフォーマンスとしては申し分ない作品なのだと思います。
自分の好みからは外れていました。
