妻アマンダが思いつきでロングアイランドの別荘を借り、週末の休暇を過ごすことになったクレイとその子どもたち。
到着してビーチで遊んでいると水平線からタンカーがゆっくりと浜へ近づいてくる。
急いで逃げ帰るも別荘ではネットが通じず何も情報が得られない。
するとこの別荘の持ち主であるGHとその娘ルースが停電で帰れなくなったので一晩ここへ泊めて欲しいと尋ねてくる。
彼らの目的は一体、そしてこの国には一体何が起こっているのか。
正直言って真相は勿体ぶった割にそうでもなく拍子抜けだった。
だが演出がいい。
同時多発的に起こる別の場所での不穏なイベントを嫌な音と共にスイッチングしまくる。
他の映画でもありそうな表現だが、SEがいいのかリズムがいいのか妙に不安になる。
そしてそれが妙に心地よくてハマった。
どいつもこいつも出てくる奴らは何か気に食わないところがあってお互いにぶつかり合う。
しかしそれがリアルな人間らしくて非常にいい。
でこういうディザスター映画の主人公達は誰もが勇敢でカッコ良く、脇役やヴィランは憎たらしかったり鬱陶しかったりする。
しかしこの映画では等身大が故に応援したくなる、もしくは他人事として楽しめる。
ラストの終わらせ方は実に秀逸でシットコム「フレンズ」の最終回を気にしていたローズへ向けられたアマンダのセリフ「真剣になりすぎ」に全てが集約された超オシャレエンド。
この終わらせ方と不安を煽る演出だけでも見る価値があると言える映画だった。
あと流石はNetflix。
予算がめちゃくちゃかかってて映像が素晴らしい。