ヒムロ

ジャングル・クルーズのヒムロのレビュー・感想・評価

ジャングル・クルーズ(2020年製作の映画)
4.2
アマゾンの奥地に咲いていると言われるこの世のどんな病気も治す花「月の涙」。
手にしようとして呪われた者もいるという伝説の残るこの花は、未だ多くの者が探しているが伝説に過ぎない。
植物学者で男勝りのリリー・ホートンと、姉とは対照的で内気な性格のマクレガーは月の涙を求めてジャングルにやって来た。
そこで出会ったどこか信用のできない男フランクと共に、彼の船でジャングルの川を進む冒険が幕を開ける。


端的に言って期待してたものがきっちり全部入ってる良い映画だった。
ジャングルの広大な自然と多様な生き物達、冒険とロマンス、部族も最新兵器も出てくるバトル、そして少しのファンタジー要素。
もちろんロック様の無茶苦茶な振る舞いや格闘シーンも見所。
サービスエリアで醤油ラーメンを頼んだ時の様な「そうそうこういう味が食べたかった!想像してたそのままのやつ!」という感想。


時代設定的にはアトラクションの設定通り、20世紀半ばあたりらしい雰囲気や会話で、主人公が女性に平気で「ズボン履いてるの?」というあたりがきちんとしていて素晴らしい。
無理にポリコレを意識せず、しかしリリーの男勝りな活躍っぷりや、それを見たフランクが認めていく様などできちんと今の時代らしいメッセージになっている。
マクレガーに関してゲイらしいシーンがないことが批判の種になっているらしいが、正直それを入れる隙間がない話だったし無理矢理入れないのは名采配だと思う。(まぁ描かないなら無理になよなよした男をゲイにする必要はなかった気もするがポリコレ対応だろう)
近年のディズニー映画とは思えないぐらい納得のいく形でポリコレ対応してくれている映画で、ディズニーのみならず全世界見習ってほしい。

悪いところではないのだがアトラクションとは全然ストーリーの違う物であることと、あちらほど動物が色々出てくる感じではないのはイメージと違うかも。

敵の造形は美しすぎる。
斬新なデザインとそれを成立させるCG技術の素晴らしさ。
動物や川なども全部CGだろうしやっぱりディズニーの規模で予算かけると出来が違う。

映像美が映える題材だったのでホーンテッドマンションより画力があって飽きずに見れた。
ヒムロ

ヒムロ