コ班長率いる麻薬捜査班は失敗続きの日々でついに解散秒読み。
自分を追い越し課長に昇進した部下に嫌味を言われながらも、麻薬密輸グループの監視の仕事を貰い張り込み始める捜査班達。
しかし張り込みに使っていた向かいのチキン屋が店を畳むと突然言い出す。
店を買取り、チキン屋に扮して張り込みを続けるはずが、寂れた店は一転何故か大繁盛してしまう。
まず大きな声で言いたいのは「夜中に絶対見るべきじゃない。腹がめちゃくちゃ減るから。」ということ。
アイデア一発勝負の低予算映画っぽいあらすじながら、展開は見事。
「え、もうこんな感じで話進んじゃうの？大丈夫？」と思いながら見てたが二転三転して飽きさせない。
ただのチキン屋で四苦八苦する警察コメディ物でも通せただろうにこの辺りがヒットした一因でもあると思った。
「なんで警察なのにチキン屋なんてやってんだ！」と憤っていたはずが、果てには「こっちだって油で手を火傷しながら仕事してんだ！」とめちゃくちゃな所にプライドを持つのは最高。
お気に入りのセリフは「俺は刑事じゃない、ただのチキン屋の親父だ！」
ラストのバトルシーンは銃火器などの派手さこそないが盛り上がりが最高。
ベタに熱い展開は盛り上がる。
惜しむべきはここまでの班員達のキャラ付けがちょっと薄い所だろうか。
コ班長中心の話なので仕方ないがもう少し魅力というか、「班員達」という枠から飛び出たキャラ性がラストまでに欲しかった所。
それと吹き替えがあるのは嬉しいがクオリティが低い。
この辺は予算もなさそうだし仕方ない所か。
日本版のポスターは本家からも高い評価があるらしいので低予算でもポスターのデザインセンスは良い。
思い描いていたイメージを良い意味で裏切った展開が面白く、コメディかつバトルとしてもどちらも出来が良く面白かった。
