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デューン 砂の惑星PART2のtsuraのレビュー・感想・評価

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)
4.5
★★★★★
歴史的大傑作

映像化不可能と言われてきた「デューン」の飽くなき挑戦、そしてそれを実現させた一級のアーティスト達の本気を見た。
芸術も突き詰めれば万人に刺さる最高水準のエンタメになる事が見事ここに結実。

思えば21世紀の幕開けに相応しい「ロードオブザリング」からファンタジーやSFのクオリティは更に拡張されてきたが、いよいよ本作は21世紀の超大作としては「アベンジャーズ 」、「ダークナイト」、「インターステラー」達と並ぶ作品として後世に語り継がれこれ以降の作品の精神に影響を及ぼすものとして並ぶ筈だ。
そんな戯言はさて置いても、長尺故の疲れ以外に不満は無い。(堪らず途中にトイレに行った事があまりに悔やまれる)
それくらい、ポール・アトレイデスの壮大な挑戦に、いまだ興奮冷めず。

美を追究した様な前作のアート的指向から一転、超弩級のスペクタクルに変貌を遂げていた!
更にはインペリアリズム、封建制度、神話・伝説の批判も込めて見事に活写

加えてチャニの心情まで具に捉えた事でポールの複雑性まで的確に描いていた。

もう大満足です。

個人的には推しのティモシーシャラメ 、大好きなゼンデイヤ、レア・セドゥまでもが一つの作品で見れる贅沢三昧に天に召されそうな心地良さを感じつつ、映画ファンとしてはジョシュ・ブローリンとハビエル・バルデムが一作目以上に絡んでいたのも嬉しい(「ノーカントリー」で共演)
そして、クリストファー・ウォーケンまで🥹

音楽好きとしてもハンス・ジマーの作り出した音楽がまた一作目とは全く異質で、さらにパーカッションや単一的な音の構成で重低音を出す所はまさにIMAX向けで、個人的には中東音楽に見られるハーモニーまで前作以上に味わい深いメロディに変化を遂げていたのは楽しかった。(映画音楽としてはが本作の方が良かったけど、一つのアルバムとして聞くなら前作の方が実験音楽ぽさはあった)
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