金正恩さんの映画レビュー・感想・評価

金正恩

金正恩

アメリカン・フィクション(2023年製作の映画)

4.0

インテリ黒人小説家が冗談で書いた本が大ヒットする映画。

近年の多様性推進の機運を皮肉った過激なブラックコメディー。
「真実ではなく、免罪符を求めている」という一節が象徴するように、人は自分が見たいも
>>続きを読む

デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.5

ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督による三部作構想の二作目。

前作と同様に、その最大の魅力は圧巻のビジュアルにある。
砂漠の荒涼とした風景から生み出されるオレンジやベージュの絶妙なグラデーション。ハルコンネン
>>続きを読む

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

5.0

原子爆弾を開発した「原爆の父」として知られる理論物理学者J・ロバート・オッペンハイマーを描いた伝記映画。

映像面では、監督クリストファー・ノーランがアナログ撮影にこだわったことで生み出された臨場感が
>>続きを読む

トゥモロー・ワールド(2006年製作の映画)

4.5

人類が不妊となり絶滅の危機に瀕している近未来を描いたSF映画。
主人公のセオは、不妊症に苦しむ世界で唯一妊娠した女性キーを守るために、反政府組織と協力して逃亡する。彼らは、人類の希望を安全な場所に届け
>>続きを読む

サイコ・ゴアマン(2020年製作の映画)

4.0

特撮の怪人と子供達の交流を描いた映画。

80年代ジュブナイル映画っぽい雰囲気だが、サイコでゴアなので子供向けではなさそう。

特撮愛に溢れているのか着ぐるみのクオリティーがやけに高くて、全体的ローフ
>>続きを読む

ダイ・ハード3(1995年製作の映画)

4.5

『ダイハード』シリーズの第3作目。
第1作目のストーリーの直接の続編であり、順当にスケールアップしている。

ニューヨークを駆け巡る目まぐるしいストーリーは唯一無二の出来栄え。
息つく暇のないアクショ
>>続きを読む

ダイ・ハード2(1990年製作の映画)

4.0

『ダイハード』シリーズの第2作目。
一作目の設定をそのままに舞台だけをビルから空港に移したシンプル設計。

タイムリーかつ不謹慎だが、ジャンボジェット機の爆破シーンが白眉。
本物の爆発炎上を目の当たり
>>続きを読む

ヴィーガンズ・ハム(2021年製作の映画)

4.0

フランスの肉屋がヴィーガンを殺してハムを作る映画。

人の悪意を描いて笑う系のブラックコメディー。
過激派ヴィーガンたちも偏見まみれに描かれるが、主人公サイドも大概である。
登場人物全員が他人への理解
>>続きを読む

ブルービートル(2023年製作の映画)

4.5

めっちゃ面白いのに劇場スルーされたDCのスーパーヒーロー映画。

80年代風のサイバーパンクっぽい世界観が美しくて今っぽさがある。
コメディーとシリアスのバランスが取れたストーリーも良い。
アクション
>>続きを読む

バービー(2023年製作の映画)

4.5

軽い気持ちで観たら衝撃を受けた。

男性キャラクターの描かれ方がコミカルなのに直球の皮肉。
頭では分かっていても子供向けの表現で正面から描かれると堪える。
ライアン・ゴズリングがケンを演じているのも重
>>続きを読む

ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(2023年製作の映画)

4.5

『スーパーマリオ』シリーズのCGアニメ映画。

イルミネーション制作らしくCGの質感は高い。
特に炎と水の反射などにある光の表現が素晴らしかった。光源がどこにあるかが分かり、クオリティーが一段高くなっ
>>続きを読む

第9地区(2009年製作の映画)

4.5

ヨハネスブルクに居付いちゃったエイリアンを巡るモキュメンタリーSF映画。

10年以上前の作品だが、今でも観られるレベルのVFXがすごい。
技術そのものよりも、ドキュメンタリー風の撮影や演出によって映
>>続きを読む

ブリーダー(1999年製作の映画)

3.5

デンマークのビデオショップを中心にした群像劇。
映画マニアの店員役でマッツ・ミケルセンが出演している。

バイオレンスだがまどろっこしい暴力の連鎖がなんだかオフビートである。

インディー映画そのもの
>>続きを読む

フルメタル・ジャケット(1987年製作の映画)

4.5

ベトナム戦争を描いた映画。

前半は新兵の訓練キャンプ、後半は報道部員が取材する最前線と二部構成になっている。

映画そのものもすごいが、とにかくキャラクターの個性がすごい。
癖の強い登場人物の言動は
>>続きを読む

時計じかけのオレンジ(1971年製作の映画)

4.5

凶悪犯を矯正する様を描いたSF映画。

倫理的に正しいことを強要する事の賛否は常に社会の第一線の課題であると再認識した。
また、極端から極端へと振れる政治のダイナミクスは現在の方が当てはまるように思う
>>続きを読む

ニトラム/NITRAM(2021年製作の映画)

4.5

オーストラリア史上最悪の大量殺人を犯した男を描いた映画。

事件そのものは知っていたが、映画を観たことで印象が180度変わった。
客観的に事件を知ると理解不能な凶悪犯でしかないが、描き方によっては同情
>>続きを読む

ハート・オブ・ストーン(2023年製作の映画)

3.5

ガル・ガドット主演のスパイアクション映画。Netflixオリジナル作品。

Netflixらしく映像は良かった気がするが、印象に残る事が何も無い。
配信開始直後に観た気がするが、もう何も覚えていない。
>>続きを読む

オペレーション・フォーチュン(2023年製作の映画)

3.5

お手軽というかジェネリックというかありきたりなスパイアクション映画。

よく分からんがなんかすごいマクガフィンを巡って凄腕エージェントがヨーロッパを旅行するやつ。
風光明媚な観光地でアクションやって、
>>続きを読む

カンダハル 突破せよ(2023年製作の映画)

4.0

リック・ローマン・ウォーとジェラルド・バトラーのコンビによるいつものアクション映画。

ジェラルド・バトラー扮するCIA工作員と現地通訳の脱出を描いたストーリー。
2021年の米軍のアフガニスタン撤退
>>続きを読む

ヴァチカンのエクソシスト(2023年製作の映画)

4.0

マジのエクソシストがガチで悪魔祓いする映画。悪魔との戦いがメインでホラー要素は無い。

悪魔が実在するのかという疑念がテーマになりがちだが本作ではそうはならない。
悪魔はいます。エクソシストも本物です
>>続きを読む

FALL/フォール(2022年製作の映画)

3.5

めっちゃ高い鉄塔に登ったら降りられなくなっちゃった映画。

序盤以外はずっと高い所にいる。ソリッドシチュエーションというかワンシチュエーションというか。
伏線と回収がしっかりしているので出オチではなく
>>続きを読む

ノック 終末の訪問者(2023年製作の映画)

3.5

シャマランのホラーサスペンス映画。

どんでん返しで有名な監督だけに終盤にかけての驚きはあった。

他には無い要素があるので人を選ぶ作品。

インターンシップ(2013年製作の映画)

4.0

失業中の営業マンがGoogleのインターンに挑戦するコメディー映画。

ショーン・レヴィ監督らしい毒のない万人受けの笑いが特徴。誰も傷つけないし、ラストに向けての感動もある。

特に主人公二人のキャラ
>>続きを読む

ダイ・ハード(1988年製作の映画)

4.5

ハリウッドアクション映画の金字塔。

これぞエンタメという爽快感がある。ハリウッド映画と言えば、で真っ先に思い浮かぶ作品のひとつ。

中でもアラン・リックマンの貫禄ある悪役っぷりが最高。映画初出演とは
>>続きを読む

デイ・アフター・トゥモロー(2004年製作の映画)

4.0

地球温暖化によって突然氷河期が訪れるディザスター映画。

ローランド・エメリッヒ監督らしい分かりやすく大味な演出が気持ちいい。
ちょっとやり過ぎなくらいがエンタメとしては丁度いいっていうお手本。

2
>>続きを読む

チャーリーとチョコレート工場(2005年製作の映画)

4.0

奇妙奇天烈な工場見学を描いたファンタジー映画。

ティム・バートンらしい異次元の美学が遺憾なく発揮されている。
子供向けだが子供が観たら泣くと思う。
ウンパルンパとか一生忘れられない。

この作品の新
>>続きを読む

グッドフェローズ(1990年製作の映画)

4.0

実在の人物をモデルにしたマフィア映画。

生粋のシチリア系ではない下っ端ギャング視点のストーリー。

『ゴッドファーザー』のような上流マフィアとは全く違う。衝動だけで犯罪を繰り返して生きていく。刹那的
>>続きを読む

テルマ&ルイーズ(1991年製作の映画)

3.5

女性2人の逃避行を描いた映画。

西部劇にありがちな反体制的ロードムービーを女性視点にした設定。
基本的に主人公2人vs世界の全ての男。
良い男も悪い男もいるが、いずれにせよ搾取するか過保護かの違いで
>>続きを読む

宇宙戦争(2005年製作の映画)

4.0

タイトル通りに宇宙人と戦争するSF映画。

20年近く前の作品だが、CGの使いどころが上手いのか一部シーンを除いて古さを感じなかった。
中盤の横スクロールみたいなシーンは特に良かった。

オチの弱さが
>>続きを読む

未知との遭遇 ファイナル・カット版(2002年製作の映画)

4.0

宇宙人とのコンタクトを描いたSF映画。

最近めっきり見なくなった空飛ぶ円盤とグレイ型宇宙人の組み合わせ。コテコテのエイリアン。
古典SFの類いだが、終盤のオルガン演奏など他作品では観られない演出もあ
>>続きを読む

アイ,ロボット(2004年製作の映画)

4.0

ロボット三原則がテーマのSF映画。
アイザック・アシモフ原作となっているが、ストーリーはあんまり関係ない。

現実がSFに追い付いている感がある昨今だが、ロボットの反乱に対する考え方がアメリカン過ぎて
>>続きを読む

アイ・アム・レジェンド(2007年製作の映画)

4.5

ポストアポカリプス都市型サバイバル映画。

数年ぶりに鑑賞。何度か観てるが10代の時に観ていて本当に良かった。
世界に自分だけ、という状況への憧れは思春期にしか出来ないと思う。
中二病真っ盛りの少年は
>>続きを読む

キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン(2002年製作の映画)

4.0

実在の天才詐欺師を描いた映画。

飄々とした性格の天才という役柄がこの頃のディカプリオにピッタリのハマり役。
とんでもなく大胆な手口も有り得そうに思えるのは流石。

クライム映画なのにしっかり主人公に
>>続きを読む

ターミナル(2004年製作の映画)

4.0

JFK空港到着後にタイミング悪く母国が消滅して法律の隙間に落ちた男の映画。

主人公はアメリカに入国する移民を暗喩している。
自分の中の信念に基づいて行動する善人で、向上心とスキルもある理想的な移民と
>>続きを読む

戦火の馬(2011年製作の映画)

4.0

馬視点の第一次世界大戦を描いた映画。

イギリスで農耕馬として暮らしていたサラブレッドが軍馬として第一次世界大戦に徴用されるストーリー。

農家、イギリス軍、フランス人、ドイツ軍と所有者は目まぐるしく
>>続きを読む

ミュンヘン(2005年製作の映画)

4.0

ミュンヘンオリンピック事件の報復で行われたモサドによる暗殺を描いた映画。

イスラエルが国家として存続している時点で作戦の目的は果たしているのだろう。
そう考えると、世界中から批判されても構わないイス
>>続きを読む

>|