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ゴブリンスレイヤーⅡのSTonoのレビュー・感想・評価

ゴブリンスレイヤーⅡ(2023年製作のアニメ)
3.9
この作品シリーズのファンなので、長くなりますが書きます。

まず悪いところから。
戦闘の描写が総じて微妙。
テンポが悪い。会話や余計なカットのせいでスピード感が損なわれている部分が多い。
あと、一期は、一見被害者達に非があるようには思えないシチュエーションで、少しの油断や慢心のせいで容赦なく悲惨な目にあってしまう描写がとても上手く、悲壮感や絶望感が感じられて良かったのだが、二期は被害者になる新米冒険者たちが基本間抜けに描かれてるせいでやられて仕方ないな…と冷めた目で見てしまう。

作画もしょぼい。
カットが独特、基本イマイチ。
例えば投げられたコップが床に転がるシーンがあるのだが、構図が中途半端に引きで平面的だったのがシュールで笑ってしまった。

続いて良い点。
ファンタジーの戦闘では普通は描かれない所を描いているのが興味深い。
ポーションを仲間からもらって飲んで補給したり、敵が落とした武器を拾って構えながらダンジョンの奥へ進んでいったりするところとかを作画枚数使ってしっかり描いているのだが、一見無駄な要素のように思えるが、制作陣がRPG好きでこだわりを持たせているんだろうなと感じられた。

また、日常の世界観のディテールが詳しめに描かれているのも良かった。
作風がポップになってて微妙という人もいるようだけど、ゴブリンスレイヤーが手元に財布を持っているところとか、とりあえずビールの文化の描写とか、一期では見られなかった部分が見えて面白い。

女神官ちゃんの昇級のために新たなパーティーを組む展開も、ゴブリンスレイヤーが少し饒舌になっていて心の内が判り出す感じも1期とは違った味わいで好き。

総括としては、肝心の戦闘描写で、作画、カット、テンポ微妙すぎてかなりマイナス。
一方、ファンとしては、1期とは違う切り口で楽しむことができる点は高評価でこの点数です。

4話最後のゴブリンスレイヤーの様子は解釈違いすぎてびびった笑笑
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