よくもわるくも「KEYっぽい」「いかにも麻枝准らしい」
知る人ぞ知る”そういう作品”である。
つまり「感動したい」事が目的の、KEY作品のコアなファンならば存分に楽しめるでしょう。
逆に一般的な娯楽要素を求めると痛い目を見る事となるので、覚悟して視聴すべし。
未来を予知できる能力、それを狙う怪しげな企業、美人弁護士、凄腕ハッカーなどの要素がありながら、普通のアニメ・映画のようなアクション・サスペンスには傾かない。 これが一般的な娯楽作品であれば、後半は主人公たちの報復・復讐になって企業/政府との対決、そしてカタルシスへ…となるところ。
結局のところ、本作の目的は「お涙ちょうだい」「悲劇」を作ることが目的であるからして、視聴者には、行き場の無い憤りが積もることとなる。
良く言えば、
政府や企業という圧倒的な”力”の前に成す術がない、非力な市民をリアルに描いている。
悪く言えば、感動レイプが狙いの、安っぽい悲劇。