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弱キャラ友崎くん 第1期のssiのレビュー・感想・評価

弱キャラ友崎くん 第1期(2021年製作のアニメ)
3.6
物語 : 3.5
作画 : 3.5
声優 : 4.0
音楽 : 3.5
キャラ : 3.5

ガガガ文庫の人気ラノベ作品。私自身も原作本を追っています。

日南葵というメインヒロインを人間の完璧像といった設定にしているが、果たしてそれは本当なの?という疑問をいくつか散りばめている。

原作勢として一つ思ったのは、ラブコメ作品として売っていくならアニメ特有にもう少しポップな感じにしても良かったのかなというもの。アニメにしてはちょっと説教臭すぎて、これは悪印象を受けるのも理解できる。序盤は共感性羞恥だが、友崎が変化していくことによるキャラとの掛け合いが面白くなってくると思います。

個人的にこの作品が良いなと思うところは、「うん。やっぱり日南の助けいらなくね?」となる部分。友崎という人間のありのままの純粋さが周りの価値観を変えていくところが面白く、"日南葵に操作される友崎"ではなく、"友崎が操作する友崎"がキャラクター達に影響を与えていくところがこの作品の魅力だと思っています。

なので元々の友崎のキャラの良さと、日南のスキルがある程度マッチしてきた11話からが本番という感じ。この作品が伝えたいであろう"日南の間違い"を出していくためには、序盤の「日南の価値観それでいいのか?」というものが必要不可欠。友崎の根底にある強さが、日南が努力で身につけた強さ(スキル)で引き出されていく所が魅力なのかなと。実際にキャラクターが影響されているのは、素の友崎という所がこの作品の良さ。友崎は根底が強キャラであり、日南は根底が弱キャラなんだと思う。ここの対比に見せているが、時に似ている部分がこの作品の魅力なのだろう。

でもやっぱりBgmなども含め、No.9制作はとても安っぽく感じてしまって好きではない。A-1やPAが制作していれば少し変わっていたかもしれない。
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