ミヤモト

NARUTO -ナルト-のミヤモトのネタバレレビュー・内容・結末

NARUTO -ナルト-(2002年製作のアニメ)
4.9

このレビューはネタバレを含みます

最愛の作品

連載や放送開始当時は触れる機会がなく、けどいつのまにかハマってしまっていた。


王道バトル漫画ではあるけども、メインテーマは憎しみと愛だと思っている。
孤独→愛という承認によって人生を変えていくナルトと、
愛→孤独という憎しみによって人生を変えられてしまったサスケの対比描写が見ていて苦しい。似て非なる、相対する生き方。

•波の国編、中忍試験編、綱手捜索編
序盤では、意図的に愛の重要性が多く表現されている印象。イルカからの承認や、白と再不斬の関係性、サスケの心境の変化、我愛羅との出会いなど。
ここでサスケが徐々に愛→孤独→愛に戻ろうとしているところがとても熱くなる。ナルトがサスケに「お前とも戦いたい」と認められたときの、素直な嬉しさが溢れ出ている様はグッとくる。
ただ、サスケの人生がそううまくいかないところが切ない。(大蛇丸との出会いによる憎しみの呼び起こし、ナルトとの実力格差による嫉妬•焦り、イタチとの再会)
結果サスケは憎しみに拍車をかけ別方向へ走り出してしまう。このナルトの愛がサスケの憎しみを追いかける形、これが作品通しての主軸となる。

×お気に入りの戦闘(ありすぎて絞れない)
→再不斬vs第7班 風魔手裏剣のシーン…カカシが捕まり本当に絶体絶命な状況でナルトとサスケが協力して打破したこのシーンは二人の底力を感じることができた。
→ロックリーvs我愛羅 中忍試験予選…作品通しての名勝負。絶対的に強いと思われていた我愛羅をロックリーが完全に上回ったところが激熱どころの騒ぎではない。重り外したところが最高すぎる。
→シカマルvsテマリ 中忍試験本戦…シカマルの株を急激に上げた名勝負。やる気がないポージングからの結果観客全員を引き込んだ戦い、クールすぎる。
→三代目火影vs大蛇丸、自来也&綱手vs大蛇丸…ナルトのレベルでは話にならない戦いに度肝を抜かれた記憶。初代•二代目の戦闘シーン、口寄せ三竦みが揃ったシーンは心が踊り狂った。


•サスケ奪還編
第一部のラストパートであり、面白すぎて頭がはち切れるパート。
とにかくワクワクの詰め合わせが過ぎる。
ナルト含め安心とは言えない同期5人が小隊で追跡する形は、スタンドバイミー的な冒険感があり非常に魅力的。
人選も、頼りになるシカマル、ネジと頼りになるか分からないキバ、チョウジというバランス感が絶妙。
初見時は一人一殺の組み合わせだけでもワクワクしていた。おまけに全戦闘が名勝負なんだから目が離せない。どちらが勝つか負けるか本当に分からないバランス感なのでかなり緊張感がある。
ロックリー、砂の増援が来たシーンは言うまでもない名シーン。勝つでも負けるでもない漫画のお手本のような流れ。是非海外の方のリアクション動画を見て欲しい。
ラストのナルトとサスケの戦いでは、愛が「繋がり」という言葉になって互いに思いをぶつけ合っている。ナルトがサスケに対して孤独の辛さに共感を示すが「初めから独りだったお前に何が分かる」と言われ、「俺にとってはやっとできた繋がりだ」と返すシーンはサスケに響いてはいるが結局状況は変わらないところが悲しい。

×お気に入りの戦闘 その2
チョウジvs次郎坊…チョウジが初めて輝く回。チョウジとシカマルの関係性が愛に溢れすぎていて泣ける。
×ロックリー&我愛羅vs君麻呂…まずロックリーの復活に歓喜。そして現状同世代最強同士の我愛羅•君麻呂のマッチメイク、痺れる。ロックリーとのやり取りから、我愛羅の心の成長も感じることができる。


第一部は以上になるが、書ききれていないところがまだまだある。

•各キャラクターの魅力
基本的にNARUTOのメインキャラは、男1:男1:女1:師1の班構成でほとんど区別することができる。
だが同じ構成でも人物像が全然異なり、その班ならではの良さを感じることができるのがいいところだと思う。その理由はそれぞれに焦点を当てた戦闘•回想エピソードがあり、その人物の生い立ちを見ることができるからだろう。
また、上記でいうところの師、上忍ポジションのキャラクターの頼りになる感じがとても魅力的。
カカシやガイ、自来也の強さと直結する魅力、それも恐らくまだ限界まで力を出していないところがそうさせるのだろう。
もしNARUTOで好きなキャラクターTOP5って聞かれたときに、たくさん迷えてその人だけの回答があるのがNARUTOの良さかなと思う。


アニメならではのところでいうと、
作中BGMの三味線&ギターやOP曲、OP映像はどれも大好き。
名勝負は作画力アップするのもひとつの楽しみになる。
長くて薄いアニメオリジナルもあるが、そこはご愛嬌として受け入れるしかないね。


最愛の作品
ミヤモト

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