もこもも

スクライドのもこもものレビュー・感想・評価

スクライド(2001年製作のアニメ)
4.2
"カズマと劉鳳、2人の漢の生き様を胸に刻め"

漢一本を貫いた激熱アニメ
こんなんどうしたって胸が熱くなる
最終回の本気のケンカはこの為に
今までの25話描かれてたってぐらい
最高に熱かったし、かっこよかった
諦めない強さ、迷わない強さ、
怒りと悲しみを笑い飛ばせる強さ、
痛みから、戦いから逃げない強さ、
色んな強さに奮い立たされる"漢"のアニメ

「なんでだろうな」
『自分でも分からない』
「ただこれだけは言える」
『この男を見ていると』
「ムカつく」『腹が立つ』
【この気持ち、理屈じゃない!!!】

カズマと劉鳳
生まれ育った環境も性格も違うけど
一番本質的なところが一緒のように感じる
この理屈じゃないライバルの関係が熱すぎ
ナルトとサスケ、桜木と流川のような、
仲良くなるとは違う男と男の関係に痺れる
魂に刻んだ好敵手としての闘いも、
さらなる敵を前にしての協力も、
ラストのけじめをつける闘いも全部熱かった

「俺は誰よりも速く走れる男だぜ?」

ストレイト・クーガーも胸にしっかり刻んでる
最初の登場時は能力的にも性格的に
絶対すぐに消えるモブやと思ったのに
徐々にそのかっこよさに気付かされて
その生き様に、信念に、言動に惚れた
ラストの死に様までかっこよすぎるよ...
ヒロインで言うとかなみが好き
田村ゆかりさんの声が好きなんもあるけど、
可愛い容姿に反した心の強さに惹かれる
シェリスと水守さんやったらシェリスが好き

「ムカつくが嫌いじゃあない」

橘とカズマの一次協力からの
共闘がまず最初の好きなシーン
2人で笑い合うシーン大好き
ただその後に譲れないものの為に
闘う2人がめちゃめちゃ熱かった
2人の別れも橘の決断もかっこいい

「ちっちぇ...ちっちぇのに重てぇじゃねぇか
 重てぇんだよ、こいつはなぁ」

アルター能力を持つ動物が住む森で
力を手に入れるところも熱かった
守りたい人が、守りたいものがあるから
ここまで強くあれるんやね

「なんで迷わない?期待してしまうだろ」

「意地があんだよ!!!男の子にはなぁ!!!!!!」

君島...嘘やろ...
主人公におんぶされながらの
最期の2人の会話が...切ない...苦しい...
アルター能力のない一般人やけど
だからこそカズマに引っ張られる姿を
自分と重ねて一番親近感が湧いてたし、
ただ純粋にいい奴で好きやったのに...
カズマはほんまに辛いよね...

物語中盤のロストグラウンドを大隆起させた
カズマと劉鳳との戦いからは個人的に
ちょっと盛り下がったかなって感じだけど
物語が終盤に向かうにつれて徐々に
熱くなっていって最終回は限界突破してた

「でもね、その人は選んだんだよ
 やってくる悲しみに流されないように
 自分の力でその悲しみに立ち向かって行くって」

君島に続いてあやせさんも...
本土に送られたアルター使いの処遇も
あやせさんの置かれた状況も苦しすぎるよ...
劉鳳も劉鳳で記憶喪失から色々あったね
かなみと劉鳳の間に築かれる信頼関係、
劉鳳がかなみを大事にする姿にぐっときた
カズマとかなみが再開するシーンの
カズマの「あいよ」がめっっちゃかっこいい
ようやくふっきれたようで嬉しかった

「けどよ、この野郎と一緒にいる安心感はなんだ」
『こいつといる俺の高揚感はなんだ』
「愛想のねぇカッコつけのすかしヤロウのくせに」
『力任せに攻撃するただのバカだと思っていたが』
【違う!!!】「こいつが」『この男が』
【頼もしく感じる!!!】

物語終盤は本土からやってきた
無常矜持との戦いが描かれていて、
無常矜持には魅力を感じなかったけど、
その中で描かれた劉鳳と団長の闘いや
シェリスの命を賭した決断が胸に残ってる
カズマの「お前は今泣いていい」は
名言が多いこの作品の中でも一番沁みた

「理由なんかどうでもいいだろ
 俺はただすっきりしたいだけなんだよ」
『俺もだ、白黒はっきり決めないと気にかかる』

最終回はOPからもう感動
女性がどう思うかは分からへんけど
男ならばこれ以上なく心が熱くなる最終回
"白黒はっきりさせたい"、"けじめをつけたい"
徐々にフルパワーになっていってからの
ラスト、拳のみで殴り合うシーンが至高
男の意地だけで泥臭く殴り合う姿には
言葉では言い表せられない感動を抱く
2人の闘いから拳を突き上げてのEDも素晴らしい

「一度こうと決めたら、
 自分が選んだのなら決して迷うな
 迷えばそれが他者に伝染する
 選んだら進め、進み続けろ」

OP : 井出泰彰『Reckless fire』
ED : 酒井ミキオ『Drastic my soul』
酒井ミキオ『旅立ちの鐘が鳴る』(26話)
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