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アグレッシブ烈子 シーズン5のKIOのネタバレレビュー・内容・結末

アグレッシブ烈子 シーズン5(2023年製作のアニメ)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

烈子たちに抱く感情はリアルの友人と似た部分がある。付き合いが長くなるとどうしても嫌な部分が見えてしまうこともあり、目を背けたくなることだってあるが、「嫌い」とまで振り切ることはそうそうないんだよな……というのを、烈子たちに対しても感じてしまうのだ。

烈子たちをシーズン1から見届けた身としては「なんでこんなこと言うん……?(萎)」と思うようなことも多々あり、やきもきしたが、「まあ私と烈子たちの付き合いの長さだ、嫌な部分だって見えてくるよな……」と思いつつやり過ごすことにした。お前誰だよ感。

しかし何というか、随分前に鑑賞を終えた今も、うまく感想がまとまらない。最終シリーズは毎日1話ずつ観るという自分ルールを課してじわりじわりと観ながら箇条書きでメモを取っていたので、そのメモをそのまま載せることにする。各キャラに対してやや辛辣なコメントあり。

・うおおおお!ついにシーズン5が始まっ……ハイ田……?(困惑)

・ハイ田、本名でオンゲやるタイプ?

・ネ友からの「来れる?」という連絡に対して「今、職探し中…」と返すハイ田、バカ正直でスゲエ……「予定がある」程度でボカせばいいのに。自分が無職である事実を自らネ友にカミングアウトしていくのって勇気いるくね?と思ったけど、ネ友は顔も名前も知らない存在だからこそ(どの程度の親密度かわからないので一概にそうとも言えないが)身近な人につつかれたくないことでもあけすけに話していけるのかな?とも思った。

・(以下、当時まだシカバネの存在を知らず好きにディスり倒しているがご容赦ください……)だがハイ田の就活を無下に扱うコイツの態度はダメだ。わがまま言うなって何だよ?not for me. ただネ友だからこそ無下に扱えるという部分もおそらくあるだろうな。身近な存在に対してこんな雑な関わり方ってしない気がする。あくまでもネット上だけでの繋がりだから、いつでも仲良くできるし、いつでも関係を断ち切れるというか。スナック感覚での付き合い。

・実家の冷蔵庫、謎の食べ物大量発掘しちゃうよな。私も賞味期限2000年の醤油を発見したことがあるので烈子の気持ちがわかりすぎるぜ……

・今までは烈子に恋焦がれるハイ田の姿を見つつ「彼らの運命はいかに」と期待や不安で満ち満ちていたのに、いざ二人の関係に進展が見えると取り残されたような気分になっている私は何なんだ……。まだ冒頭も冒頭だけどお互いの向き合い方にいまいち誠実さを感じていないのかもしれん。やきもきしている。

・私の記憶が正しければ烈子父の登場シーンを見るのは初めてだ……。はじめまして……!

・私も無職期間は謎に筋トレと散歩にハマった時期があった。ゲームにもドハマリしていましたね……。角田先生のおっしゃる通り、唯一得られる達成感への道のりだったのかもわからん。

・なぜにハイ田はボイチャで相手はチャット?ちょい草

・弟はジロウ📝メモ

・ハイ田、荻窪住まいであることが判明

・急に部屋から出て行け宣言、好きな人から告げられる仕事が決まるまで会わない宣言、これはなかなか堪える……。無職=楽ばかりしているわけではなく独特の葛藤やら止まらん自己嫌悪やら悩みは尽きんわけだが、ひとくちに「遊んでる」と言われるとキツいな。とりあえず、ハイ田は課金をやめておけ……💰

・穴井、同居人が人見知りとの理由でハイ田のお泊まりを拒否。同居人がいない場合はどういう理由で断っただろうか……(結果断ることには変わらんと思う)。作中にある「僕とハイ田さんそこまで仲良くない」が無難か?

・烈子「ついつい甘やかしちゃうんで」のセリフで、ふと自分が学生時代に不登校だった頃のことを思い出した。自分なりに通学がしんどくて塞ぎ込んでいたとしても、親や周囲の人からみれば、私の態度は「甘え」でしかない。たまには気分が上がることもあるし、そんな日は比較的穏やかに過ごせたりもするのだが、学校を休んでおいて……という目を向けられてしまう。

・一般社会で生きる人から見た"動かざる人"への評価って、その人を深掘りしない限り「甘え」の二文字である場合が多いと思う。つまり烈子のセリフに対して思うことは、ハイ田のことを表面的にしか捉えられていない気がする、ということ。あと、私は「甘え」という言葉を誰に対してもあまり使いたくない。残酷な言葉かつ、他人に対する浅い評価だと思えてしまうので。

・ハイ田、27歳

・シカバネはクラウドソーシングで生計を立てているのだろうか……?

・烈子って終始ハイ田への恋愛感情があるように思えんのだが、ハイ田の既読スルーに対してかなりの情緒不安定ぶりを見せている。一体ハイ田に対してどういう関心の向け方をしているのだろう?好きな人と疎遠になる心配や悲しみというよりは「自分に関心を向けないハイ田に対しての怒り」に見えてしまって、ハイ田との恋愛、楽しいのかなと思う。

・烈子「1人で何とかしようとして悪いほう悪いほうに行くのは私もそうだし」これを自覚&自戒できるのなかなか凄いな……。そう考えると二人の性質は似ているのかもわからん。お互い悩みを抱えては大切な人に相談できず状況が悪化し続ける……地獄では?

・グワアアアーーー!歯ブラシが2本ある……いや、まあそうか……そうなんだが……わかっちゃいることだが……うわあ………………

・親が合鍵作ってるのガチでキツいわ……。そもそも一人暮らしのテリトリーに親をいれたくねえ……

・(株)エキノコックス

・大上と角田が親しそうに話してるのエエワア……("つん"て……)二人とも恋愛に発展しなさそう感がイイ(?)

・トン部長のPCすかさず強制終了で草

・トン部長いい奴すぎんか……?ガチ泣きそう

・幼少時代の烈子写真見てるときのハイ田の顔マジで好きやで

・ハイ田、嘘つけないタイプか……。いやでもあの場で嘘を突き通すのは良心が痛むだろうし真実を述べる方がある意味誠実では……?

・トン部長、シーズンを追うごとにいい味出してきてるな……

・柿に対する非情ぶり(私も苦手だが)

・「柿食うタイプ?」謎LINEすぎて草

・只野からハイ田が行ってたネカフェの店を尋ねられ「荻窪の穴倉って店ですけど」と答えるくだり、ハイ田の声優さんの演じ方が好みすぎ。いわゆる声優演技でなく素で「えっ、急に何……?」感のあるトーンがリアルだ。

・只野の車内、なかなか荒んでおるな……

・新劇の故人ワロタ

・デジタルに囲まれている只野、漫画は紙派

・ハイ田、意外とシカバネのこと理解してるじゃねえか……(「逆に満たされてる」「全部諦めることで逆に満たされてる」発言より)

・ハイ田、親に挨拶行くついでに国保から社保(親の扶養)に切り替えるんや……!国保は高い!

・ハイ田、よく「いいご身分だな」なんて人に言えたもんだな……

・ハイ田、ミッシェル好きなのか……好きそうだわ(ミカエルガンエレガントとかいうパロディポスターが貼られておる)

・この家庭環境で育ってきたハイ田がパンクに没頭するのも納得。フラストレーションが溜まるとパンクに頼ってきた人生だったろう。

・烈子「ごめん、お父さんの気持ちすごくよくわかる」←ガチで何で……?(困惑)心で思ったとしても今この場では声に出さなくね?素で"わからん"すぎて頭が「?」になる(そもそも私は父側の気持ちに同情しかねる)。あっさり話を流せるハイ田もスゲエな……

・ハイ田、この親に対してネカフェの人たちについての誤解を解こうとするの逞しいな。この親の性質上、どうせ話を聞き入れてくれず自分が傷つくことは目に見えているので、自己保身のためにコミュニケーションを諦めてしまう方が楽なのに。それを承知の上で親に反論しているのかと思うと心苦しい……

・ハイ田母、なかなか素敵な女性だと思うのだがハイ田父の何に惹かれたんだろう?ハイ田父の発言に引いているような描写をちらほら見かけるので尚さらそう思う……

・烈子「わめいて溜飲下げて勝ったような気分になって問題を先送りするようなくだらない怒り方」←このセリフ、各シーズンの烈子に刺さる言葉&自戒の塊だが、特にシーズン1(れさすけ時期)あたりを指していたら個人的に嬉しい

・ジロウ、馴染みのないタイプすぎて現時点で可もなく不可もなしだわ。多分だけど兄とは違う形で親に対するフラストレーションを抱えていていつか何かしらの形で爆発するんだろうなという展開がやや見えていて何とも……

・井狩益男、狂井益男(ザコシ)を思い出してしまう名前

・「久しぶりに…キレちまったよ…」パロ

・井狩のつきまといぶり割とキチイ&急に攫われて舞台に立たされるとか私ならブチギレるどころではない……

・烈子のデスボを聴いてホルモンバランスを整えるゴリ部長

・コーヒー吹き出すシーン、穴井・大上・坪根の並びでエエヤン。この3人で談笑してるのかな?

・鼻からコーヒー🐘

・自分の意向を無視して勝手に外堀埋められた上にネットで誹謗中傷されてるのさすがにキツすぎんか?

・プー子、イラレにおいてバウンディングボックスを使う派だな……多分……

・只野が穴倉を貸し切っていた件、そこに住み着いていた客はどこへ行ったんだろう?東京五輪のため立ち退きになり行き場を失ったホームレスのことが頭をよぎった。

・ヤベエ、今までの流れが割としんどかったのでスーパーのおばちゃんがくれた餞別(大量の柿)に癒され涙しそうになっちまった……

・ゴリ部長、鷲美さん、最高すぎでは……?

・ジロウのモチーフ、進次郎なのではと思うんだがどうだろうな……(父は言わずもがな政治家、兄が孝太郎かつ政治に関わりのない人生を送っている、端正なビジュアルを聴衆に評価されている点など)

・??? ここまでする必要あるか?(ハイ田負傷シーン)俺はノワール作品を観ている?

↑このシーンや烈子連れ去りシーンなど色々な点に萎えてしまい、ここでメモ終了。今作は井狩の存在がnot for meすぎてキツかったな。

長々とオタクメモを晒す形になったが、シリーズ5を経て一番感じたこととしては、ラレコ監督、烈子たちと向き合うのに疲れてしまったのではないかな……ということ。

今作は観ていてつらくなる点が他シーズンに比べてやたらと多かったように思う。烈子が理不尽に連れ去られるシーンとか本当に観ていてキツかった。豹堂やマナカたち、個人的に大好きなキャラクターなのだが、ここまでする必要あるか?と思い何度か鑑賞を断念しかけたくらいだ。

あと、他シーズンは新キャラに対する掘り下げがもう少し丁寧になされていたと思うのだが、今作はその点に関してもやや疑問があった。シカバネ、ジロウなど魅力的なキャラクターが登場していながら、そこまで感情移入しきれないというか。

とはいえ、最高の作品を無事見届けることができて、本当によかった。サンリオにまるで興味のない人生だった私がピューロランドに行っちゃうくらいには烈子たちのことを愛することができたので。

またスピンオフでも、気が向いて続編また作っちゃった!でも、何だっていいから、烈子たちの行く末を知りたくてならない……
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