このレビューはネタバレを含みます
一応前作の「SSSS.GRIDMAN」と同様にグリッドマンを原作としているが、本作から見ても特に問題ない作りになっている。
ただ少なからず繋がりもあるので、特にこだわりがなければSSSS.GRIDMANから見ることをオススメする。
前作の出来が非常に良かったので本作もかなり期待していたが、期待を裏切ることのない圧巻の作品を作り上げてきた。
基本的には前作の良さを受け継ぎつつ、物語の方向性を変えていたので飽きることなく最後まで楽しめた。
前作は響とアカネの存在、そして怪獣とは何か、といった謎が解き明かされていく面白さがメインだったが、本作は仲間との絆や関係性に重きを置かれているように感じた。
これは前作から特徴的だった自然な空気感を演出できる制作陣と相性がとてもよく、その演出力にさらに磨きがかかっていた。
話し始める時の文字に起こせない微妙などもり具合や、語尾の抜けるような息遣いなど、作り物ではなく本当にそこでキャラクターが話しているようなリアリティは流石の一言。
それでいて怪獣との戦闘シーンはド派手に盛り上げてくれるので一話一話の満足度がとても高い。
一方で、人間関係に重きを置いたせいか一部設定の謎が残っていたり、怪獣との戦闘のマンネリ感など気になるところがあったのも事実。設定の謎にも繋がってくるが、一番残念だったのが敵サイドの魅力の薄さ。そもそもキャラクターが多く、それに相まって語られない部分も多くなるため、この辺りは前作に軍配が上がる。
ただ個人的に蓬と夢芽の絡みがめちゃくちゃ好きで、特に最終話の距離感は歴代アニメの中でもトップクラスに好き。
諸々ひっくるめた結論としては、SSSS.GRIDMAN もSSSS.DYNAZENONも、どっちも違ってどっちもいい！
