アレクサ

NANA-ナナ-のアレクサのネタバレレビュー・内容・結末

NANA-ナナ-(2006年製作のアニメ)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

前半は基本的に菜々の心の声、後半はナナの心の声がナレーションメインで、ふたりの心境の変化と心のすれ違いがわかりやすく表現されていた。

この人をみてると自分のように思える!ってほどのキャラクターがいないし自分とは違う世界のお話だからこそ、ふとしたときに色んなキャラクターが自分と重なることがあった。
基本的にみんな自由奔放なんだけど、みんな自分の性格を自覚しているというか、止められない自分に気付いている中で葛藤しているように感じた。

章司は苦手。。かっこいいみがあるからあんまり感じなかったけど、普段見かけるようなこういう男ってうぶなふりしてモテを意識するとすぐに気を変えるなって。嘘はついてないし期間そんなに被ってもないから悪くないと思ってる感じでナチュラルにキープ作っているのが純粋な悪男。

幸子はキープでも良いと思い切っている一途な子で、奈々に心を置くとちょっと嫌な女だけどピュアなあざとさで好きな男捕まえてるから天性の可愛い女の子なんだと思う。

ノブはまわりを掻き乱さないように、迷惑かけないように、周りの関係性を変えてしまわないように動くばかりで自分の幸せを叶えられなかった男。自分に一番近い気がする。相手に言わせたいとか相手にこう思われたいとか、その願望に近づくようなことは仕組めても自分から何か言ったり行動するわけではない感じがもどかしかった。一番幸せになってほしい。

ヤスは推し。ここまで妹弟に手をかけて自分の恋愛を後ろ回しにできる器があるのか、って。みんなが相談とか悩みとか不安とか打ち明けやすい存在ってめちゃめちゃ素敵。ヤスはみんなが大好きで、そんなみんなが幸せでいるなら何でも良いと思ってるハイパー良い人。

シンがハチに会いたい会いたい言ってるのとか意外だった。可愛い弟キャラなんだけどザ・お姉さんを虜にさせてしまう感じが観てて可愛らしかった。海外育ちで何も知らないのとか萌える。

レンは自分の思うように恋愛してきているけど、自分の夢を追う過程で身を託したタクミには強く自分を出さなかったり、ヤスの目も気にしたりと意外に繊細で保守的。男としてもう少し強いのを想像してたから、ナナとハッピーエンドなれるかも観てて不安になった。

タクミは悪い男でザ・バンドマンだなあと思った。誰かを騙したりしているわけではないから、女性が毒に沼ってしまうような愛の与え方が上手いんだと思う。

それにしても菜々にはうんざりするし呆れた。すぐ人を好きになって男を変えまくる感じが女友達いない女って感じ。タクミとの結婚をナナに話すシーンとかむかついたなあ。

一方でナナは意外と繊細で女性らしくて、でも男社会で育ったから甘えとかが自然にできなくて友達の慰め方を知らなくて、もどかしいんだけどそれがナナの良さだなって思った。後半は記憶ない行動をしてたりちょっと依存体質な部分が出てきていたけど、それ含めて近くにいる人を手放したくないという自分の経験からの本能が出ているんだって察した
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