エピソード07
高い塔の女

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あらすじ
未完成の塔がそびえ建つ、廃工場へとやってきたキャシャーン。そこにはもう何かを作る必要もなくなり、一日中テーブルゲームの賭けに興じ、ただ時の過ぎるのを待つ作業用ロボット達がいた。鬱屈した思いと異常をきたし始めた精神から、工場を訪れたキャシャーンを襲うロボット達。しかしその中に、他のロボット達とは違い、ある目的を持って生き続ける女性ロボット、リズベルがいた。彼女に促され、作りかけの塔へと登るキャシャーン。リズベルの目的は、塔を完成させること。そして、塔に鐘を付けてその音を響かせることだと言う。鐘の音を聞いた者達に、世界にはまだ美しいものがあると気付かせるために。キャシャーンの傷一つ無い純白のボディの美しさに心惹かれたリズベルは、彼にもうすぐ完成する鐘の音を聞いて欲しいと引き止める。だが彼女の目的は、キャシャーンのボディを鐘を作る材料とすることであった。豹変したリズベルによって催眠の香を嗅がされ、プレス機に拘束されるキャシャーン。狂気に囚われたリズベルの操作により、鋼鉄のプレス板がキャシャーンに迫る。だが、眠った振りをしていただけのキャシャーン。一度は彼女に殺されることも考えたが、ルナを殺してしまった自分にはまだすべきことがあると工場を去る。呆然とキャシャーンを見送ったリズベルであったが、彼女は取り憑かれたように炉に向かい、鐘を造り始めた。しかし完成した鐘は、美しいとは言い難い音を響かせる。
その音に苛立ちを爆発させた作業ロボット達が、リズベルに襲い掛かった。