エピソード12
生きた時間を色にして

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あらすじ
荒廃した様子を見せつつも、長い歴史を感じさせる街。かつては支配者が変わるたびに、その者の望む色に街ごと塗り替えられていたという。ルナの手がかりを求めて街を訪れたキャシャーンであったが、そこに集まったロボット達は死を受け入れ、街中に横たわりただ滅びを待つだけ。しかし、その中でキャシャーンは、生き生きとした様子を見せる一体のロボットに出会う。マルゴーと言うそのロボットは、明るくせわしく動き回り、塗料で街を自分の色に塗り替えていた。自分は芸術家であり、かつての王達と同じように、この滅びの歴史の終わりに自分の色を残そうとしているのだという。滅びを憂いてただ死を待つのではなく、今をどう生きるのかが大切なのだ。マルゴーの言葉に感じ入ったキャシャーンは、彼が街を塗り替える様を見たいと思い、しばらく街に留まる。そして、キャシャーンの見守る中、マルゴーはついに街中を自分の色に塗り替えた。その決して自分の信念を諦めない姿に、キャシャーンも自らに課せられた運命に立ち向かい、旅を続ける事を改めて決意するのだったが……。