「ORIGIN」シリーズを見終わったので、ファーストガンダムを再見。ガンダムはモビルスーツのアクションもいいけれど、肝は人間ドラマですね。1979年、勧善懲悪のロボットアニメが全盛のころ、よく、こんな深い人間ドラマをつくれたものだ。
登場人物の個性がよく描かれています。アムロ・レイ、カイ・シデン、フラウ・ボウ、ブライト・ノア、ミライ・ヤシマ、セイラ・マス、そして、敵方の赤い彗星のシャア・アズナブル、ララァ、ザビ家一家…。それぞれにドラマがあります。
戦場で命のやりとりをするのですが、連邦が悪いとか、ジオンが悪いとか、そういうレベルではなくて、巻き込まれた人たちがみんな犠牲者なのです。そして懸命に生き延びていく。命の意味を問うていく。子ども向けアニメでここまで掘り下げたのはすごい。だから、いまだに人気があるのでしょう。
個人的には、ジャブロー後の宇宙(そら)での戦争が好きです。ソロモン、ア・バオア・クーに連邦が迫っていって、いよいよ戦争も末期というところ。ジオン公国は学徒動員して総力戦に持って行きます。学徒動員の兵士を殺さねばならないアムロたち。精神を病んでいきます。
十代の子ならではの悩みも葛藤もあり、ほのかな恋愛もあります。そして命のやりとり。基本的にガンダムって反戦ドラマなんですよね。だれにも死んで欲しくないと願ってしまいます。
久しぶりに、このガンダムの世界観、観れてよかったです。いまだに色あせない反戦ドラマ。おすすめです。