ふつうの女子高生・椿姫子は、テニス部の朝練があるのにうっかり寝坊してしまう。このままでは理事長の娘・美涼葵に怒られてしまう。姫子は大慌てで学校に行く準備をするが、彼女の両親のマイペースっぷりに巻き込まれて、準備が全然はかどらない。姫子の友人・そばなが回覧板を届けに行くと、姫子がまだ家にいて…。
朝練に間に合わず、遅刻寸前で学校に飛び込んだ姫子に、「おはようございます、姫子様」と教職員・生徒一同がなぜか出迎えてくれた。謎の王冠の力? だが、早く美涼先輩に謝らなければとあせる姫子は、異常な事態に気づかない。その後、姫子はようやく、周囲がやたらと自分を気遣うおかしさに気づきはじめる。
姫子の頭から謎の王冠がはずれない。姫子も困るがレスリー&カレン、ナーナも大困惑。翌朝、姫子が起きると、窓の外で国民たちが感激しているわ、王冠にナーナがしがみついているわで呆然の姫子。一方レスリー&カレンはヨーコからクビだと言われる。代わりにヨーコに雇われた冷酷な殺し屋アドロンが姫子の前に現れる。
姫子はいやがり続けているが、お城では彼女の婚礼の準備が着々と進められていた。ところが、肝心の新郎・隣国の王子ラッセがなかなか姿を現さず、だんだんあせりはじめる一同。そこに突然現れたターバンの少年が、「自分がラッセ王子だ!」と連呼するが誰にも相手にされず、ラッセは牢屋に閉じこめられてしまう。
行方不明の王女を捜しに、とある国からやってきたイーモー大臣は、姫子こそが自分たちの王女様ニャ、と言いはじめる。イーモーは丸いネコのような外見で、姫子とは似ても似つかないが、いやがる自分の娘を無理矢理結婚させようなんて、本当はえびね&山十郎の娘ではなくて捨て子だったのかもしれない…と姫子は考え始める。
ナーナが突然行方不明になった。姫子は早く探して連れ戻してあげなきゃと大騒ぎするが、周囲のレスリー&カレンやえびねたちは「姫子様が(というより王冠が)無事でよかったですね」と、全然ナーナ探しに乗り気じゃない様子。めずらしく王女としての立場を使って、ナーナを探そうとみんなを説き伏せる姫子だった。
記憶喪失になってしまった姫子。王冠が盗めないならば姫子ごと誘拐してしまえと、レスリーとカレンが姫子をさらってしまう。ところが自分が王女だということも忘れている姫子は、誘拐されたことすら理解できていなかった。ドロボーのレスリー&カレンと一緒にいる姫子は、自分をドロボーの弟子だと勘違いして…。
「極刑に値する凶悪犯」として、レスリーの裁判がおこなわれることになった。と、突然えびねから服を着替えるようにいわれる姫子。王家に関わる犯罪者は、王女自身が裁判官となって裁くというのがこの国の決まりらしく、その裁判官を姫子がつとめることになった。何もわからないなりに張り切る姫子だったが…。
そばながショーウィンドウを前にしてため息をついているところを、たまたま目撃してしまった姫子。そばなが過ぎ去った後、姫子がウィンドウを覗き込むとそこにあったのはネコの着ぐるみ--そばなちゃんはこれが欲しかったのか…。世話をかけっぱなしのそばなに誕生日プレゼントとしてあげるためには…バイトしかない!?
悪の組織っぽい扉を開けると、なぜかナーナの姿が。もしかしてこの娘もわたしの王冠をねらっているの? そういえば王冠を取ろうとしていたようないないような…。と、慌てて逃げ出す姫子だったが、疑いだすと誰もが怪しく思えてきてしまう。たまたま姫子を見つけてお金を借りようとしたレスリーたちも、もしかしたら…。
あれから半年…。何事もなかったかのような日常が続いている。でも少し変わったこともあって、テニス部は廃部になった。そのおかげで姫子の朝練はなくなってしまった。というのも姫様を暗殺の危険から少しでも遠ざけておくために新しい法律がどんどんできるようになってしまい、テニスもできなくなってしまったのだ!
やっと会えたと思った姫子とナーナだったが、突然姫子の足下に穴が開いて落ちてしまう。その先は地下牢。その看守さんたちから妙に歓迎される姫子。そしてそこには連れ去られたそばながいた。看守さんたちのおかげではにゃこ人形もいつのまにやら復活してるし…。一方ナーナは姫子に会うために城を抜け出そうとしていた。