このレビューはネタバレを含みます
たった一部の人生の集まりがこんなに重苦しくて切なくて、その個々のズームアップに感激もした。でも素直に泣けない。自分の感情も2段階の影響をされるから。
サシャは唯一クソ泣けた。いい奴も死ぬ。歴史は繰り返すって、作者は何が言いたかったんだろ。この現実でそれを言葉にすれば矛先が向く。エレンに言わせた。バカだから、仕方がないから。でも結局はひとときにしか過ぎない。未来に絶大な影響を残すのは歴史。争えば争う。人は過去を見て学ぶし考える生き物。学ぶとは。
エレンはバカでバカじゃない。人として当たり前の心を持っていたのに、託されたものが重過ぎた。自分にとってすごく大切なものを優先してしまえば、代償は大きい。歴史に歯向かった未来の歴史。一生以上報われないとしてもエレンは選んだ。ただ、この物語に巨人がいなければと思っても人は出会うから。相手が人でなくても、なんでも出会い、繋がり。
〜エンディングを見て〜
時は過ぎるから、この歴史も遠い昔の話にはなるし石ころになる。そんな昔話って価値のないものとされたのかもしれない。だから繰り返される。でなくても繰り返される。
時が過ぎていくと、かの英雄たちも幸せにくたばったんだなってジワジワ来て、本当にあったんじゃないかこんな事って思っちゃうな。本当に人生って重い。進撃の巨人で考えつく事ができたものは人の概念として大切なものだから、その本質は持っておく。
凄く面白かった。
諫山創さんありがとうございました。