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進撃の巨人 The Final Season 完結編(後編)のとのレビュー・感想・評価

5.0
諫山さんをはじめ、関わったすべての皆さんお疲れさまでした!!!!10年の楽しみをありがとうございました!!!

諫山さんは伏線の描き方が上手すぎるのはもちろんのこと、人間の心理描写がえげつないなと改めて思いました。進撃の1期はリアルタイムで見ていて中3のときだった。そのときに初めてアニメーションってこんなに凄いの!?とびっくりしたのを今でも覚えてる。あの立体機動装置の躍動感を初めて観た時は興奮が止まらなかったなあ。光の描き方も好きで、進撃特有の黄色く光る眩しさがとてもすき。

推しが色々あったあたりで漫画を追うのを挫けてたので、終盤のエレンの暴走あたりからはアニメ派になってた。

今回、最終回を迎えるにあたって、1ヶ月かけて最初からぜんぶみなおした。そしたら、数年前の学生のときではあまり理解できてなかった上手さがひしひしと伝わってきた。まず、大きな構成として悪として描かれている未知の生物が本当は人間である、そして彼らにも正義があるという戦争の本質を描いた見事な作品だと思う。対女型では、なんて面白くてなんて残酷なストーリーなんだと思ったけど、エルヴィンの洞察力、戦術が凄まじい。対女型の結末を予想できた人なんて1人もいなかったんじゃないのか。面白すぎる。

サシャを巡ってのガビとニコロ、カヤのくだりは何回観ても泣く。人間の心理からなる言動が痛いほどよくわかるのでとても苦しかった。

どのキャラクターも、考えと行動が一致していて違和感がなくそれでいてキャラが際立っているこれほどまでの作品って存在したんだろうか。どのキャラクターにも愛着が湧いて色んなキャラが死ぬたびにとても辛くて、感情移入がえげつない。

本当に人間への解像度が高すぎて、立場が変われば正義が悪になるところとか、憎しみを持った人間の行動とかの描写が凄すぎて、諫山さんとてつもなくつらいせんそうとかの経験したのかな?と本気で思ってしまう。それほどまでにリアルな作品。ただの巨人と戦うバトル漫画だと思ってたら、気づいたら現代社会を描いていてびっくりしちゃう。歴史に残る作品。
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