このレビューはネタバレを含みます
ようやく最後まで走り抜けました。大傑作。
終わってしまう喪失感も相当強いが、登場人物のことを考えると終わらせてあげたい気持ちにもなる。そんな感覚もかなり珍しく、感情移入が強かったということ。
終盤で最も印象深かったのはアルミンとジークの会話。
生命は増える宿命を持ち、その罰則として死への恐怖の感情をもつ。別にその恐怖に負けちゃってもいいじゃないかもうやめよう=みんなでサヨナラしようのジーク理論に、アルミンは日常のささやかな幸せのために恐怖に抗うんだと反論します。
私は日々が楽しくてまだまだ死にたくないのでアルミン派です。そしてジークは自分にもその要素があることに気づいたのでしょう。ささやかな日常を愛する。答えはシンプルなのですが、これまでの展開がとんでもないので、そのメッセージが深く沁みわたり、受け手にも活力を与えますね。
(とっても余談ですが、なんだかダイの大冒険で少年ポップが死への恐怖から泣きじゃくって母親に慰められるシーンを思い出しました)