前作である「偽りの仮面」の衝撃のラストから続くのが今作である。
余りにも衝撃な展開で終わり、覚悟が決まりすぎている決断を主人公が行った為、前作のような日常パートは殆どなく、偽るための日常回や残されたキャラクター達の涙とただの日常回のように見えても纏う空気がとんでもなく重い。
中盤は戦、後半は伏線の回収やこの世界の成りたち、ヒロインのクオンについての話であり、どこか甘酸っぱい感じも漂わせながら二人の葛藤が見ていて辛い。
このように前作の日常が戦に侵食されていく恐怖とは違い、残された者たちの葛藤や激しい戦い、各キャラの掘り下げなどがメインとなっており、前作と同じテンションでの市長は難しいだろう。
しかし、名BGMからの激熱展開などは健在であり、胸躍る部分が非常に多く、感動のラストにはどこかハッピーエンドの先を期待させるようなものとなっている為、辛い部分を乗り越える価値は大いにある。