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少女革命ウテナのいのレビュー・感想・評価

少女革命ウテナ(1997年製作のアニメ)
5.0
ウテナがアンシーから剣を抜くときの『世界を革命する力を!』と叫ぶシーンはめちゃくちゃ作画がよくて素晴らしい。またここまで世界観と人物とストーリーによって見事に描き切っているのはやはり名作たる所以だろう。黒薔薇会編の若葉会(19、20話)から一気にアクセルがかかってめちゃくちゃよかった。玉ねぎ王子でボケて、西園寺が出てくるところで一気にスピードアップ、「貴女にはわからないでしょうね。選ばれた運命を生きる貴女には。世の中には特別な人々がいます。常に注目されている、そう例えば貴女のように」という鳳からウテナへの台詞へ。暁生編の有名なドライブシーンからのリベンジマッチはどれも完成度が高い。地味に27話の「七実の卵」というギャグ回も鍵となっている。生徒会が卵の殻を破る比喩で革命を語る中、生理の比喩として卵が持ち出される。大人になることなどが暗喩としてあり、何度も描写される七実は実はかなり大きな存在としてある。結局、最後まで見ても「世界を革命する力」などはよくわからなかったが、なぜか大変満足した。
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