ぴっつぁ

STEINS;GATEのぴっつぁのネタバレレビュー・内容・結末

STEINS;GATE(2011年製作のアニメ)
4.6

このレビューはネタバレを含みます

タイムリープ作品の頂点。

死んだはずの人物が生きている。
そんなありえないシーンから始まる本作だが、中盤までは日常シーンが多く退屈に感じる人もいるかもしれない。
しかしその何気ないシーンの中に伏線が張り巡らされており、終盤に向かって運命が収束していく怒涛の展開には、他では味わえない快感がある。

そして、本作の肝である主人公の絶望を、見事に表現した演技や演出も素晴らしい。
主人公だけが他の世界線の記憶を持ち、どんなに手を尽くしても、何度も何度も何度も、大切な人の死を目の当たりにする。その辛さや喪失感がこちらにまで伝わり息が詰まる。
だからこそ、世界を欺く瞬間は脳汁がドバドバ出るほど興奮した。

あとは、個性的なセリフも特徴的。
痛々しい厨二病や一昔前のネットスラングなども面白いが、一番印象に残ったのは紅莉栖のセリフ。
「今だけはアインシュタインに文句を言いたい気分」
本作らしい、とても知的で美しい表現。恋心を表した言葉の中でも、5本の指に入るほど好きだなぁ。
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