映画ケーン

STEINS;GATEの映画ケーンのレビュー・感想・評価

STEINS;GATE(2011年製作のアニメ)
4.2


鬱になるし(面白過ぎて)眠れない…w



タイムマシンを作ってしまった主人公。その瞬間、世界の全てが崩れ、変わり果ててしまった。
この世界では「世界線」ってものによりある程度はタイムトラベルにより変わるけど、大きな出来事は変わらない、という設定。
故に大切な友達が絶対に死んでしまう。だが、主人公はそれを何としても止めようとタイムトラベル(タイムリープ)を繰り返し、争い続ける…

何でこんな主人公はバカなんだ!?って最初は思ったw
主人公は厨二の妄想癖ありまくりのバカで、他にも太ったオタク、ツンデレの女、フワフワした性格の女、メンヘラ系の女、萌え萌えキュンの女、超美少女に見える男、といかにも”アニメに良くある”絵に描いた様な(絵だけど)設定が多くてしかもやけに強調される。

前半はギャグ満載で話は面白いんだけど、ほとんどふざけてて話が中々進まない。「ギャグはこの半分でいいよ〜」って思ってたけど、これで正解(序盤観てる頃の俺に言ってやりたい)。
後半から恐ろしい程話が暗くなって行くし(この内容の時点でやむを得ない)、あの時のギャグがあるから後半はずっと涙無しで観られなくなる。

しかも超怖い。ホラー演出が凄過ぎてマジで風呂行けなくなるw
季節を夏にしたのは大正解。あの強い太陽によるぼんやりした映像が「にわかには信じがたいが存在する(アニメの世界では、って事)」って感じ、更にそれによる暗黒面、時間に囚われ、そこから逃れられない。必ず大切な人が死んでしまう、という恐怖が強烈に映る。
しかも、まゆしぃのふわふわな喋り方とかがまた「何が起こった——?」って時に挟まれると超怖い。

「あれー?まゆしぃの懐中また止まってる。さっきネジ回したばっかりなのに〜」の「ゾワッ」ってする恐怖とそれが繰り返されるトラウマね。もう怖過ぎてグッジョブです。

「戦争や人の死の様な重要な事は何をしても繰り返される」って設定なんだけど、主人公達が何度も過去を変えて、元に戻してを繰り返しても人間関係はそんなに変わらない、ってのが結構重要。つまり、それも重要な事であって、あまり覚えてないにしても関係を持つ運命にある。だから最後、あの2人は出会う事が出来た。
この話、超良い…😭

あとはSF的な世界観がワクワクさせるから、ただでさえホラーは「怖いけど見たい」って思わせるのにその「見たい」の部分が強くさせられる。

あとタイムマシーンがもしあったら、「どう過去を変えて幸せになるか」みたいな発想に行きがちだけど、「タイムパラドックス」だとか「時間に囚われる」みたいな方向でストーリーを作ったのは凄い。
本当、観ててこっちが「マッド」になりそうになる。

ただ、主人公だけなぜ時間を遡っても記憶がそのままなのか、は説明欲しかったな。今後明らかになるかも分からないけど。

悲しい時ピアノ、ポロローンはやめて欲しいw
伏線回収が凄い、とか言われてるけどそこは別にそんな凄くないよ。

これで完結してる様に思えるけど、映画があるらしい。フッ、これは悪の組織セルンと戦う為に確認せねばならん!これがシュタインズ・ゲートの選択なら仕方ない!フーハッハッハッハ!!
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