放送当時以来の視聴だけど当時はあんまり余裕がなかったのでそんなに記憶に残っていなかったんだよな。結果かなり新鮮な気持ちで視聴できた。
イクニチャウダーさんが原作だったピングドラム、イクニゴマモナカさんが原作だったユリ熊嵐に続き今作はイクニラッパーさんが原作である。何者なんだろう。
イクニアニメはかなり好きなのでセーラームーンから大体ちゃんと見ているのだが、本作は中でも分かりやすい方だと思う。抽象的な話も多いけど結構具体的なエピソードが多いし。
幾原邦彦というおじさんは、どんな作品でもかなりざっくり言うと君の近くにも愛があるよ、それを見捨てちゃいけないよ、というようなことを言っている。今回も例に漏れないが、テクノロジーに改造人間にされることなく真のつながりを探せ、という話であった。そしてそのためには黒けっぴを切り離してはいけない。
なかなか現代人には難しい問題だと思うがおじさんはどこまでも真面目に語ってくるので我々も本気で応じるべきだろう。
そして本作はユリ熊嵐でも触れられていた愛なのか欲望なのか問題についても多分補完していて、欲望も欲望で決して手放してはならないものだ、欲望を失ったらゾンビになってしまうようではそれはそれで駄目だという話でもあると思う。
欲望を手放すな。
異常性癖が次々に紹介されていく本作だが、主人公達もまた然りで最初にドン引きさせてからのバックボーンが徐々に明かされてキャラクターに愛着が湧いていくのが実に匠。
