焼きぷりん

攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEXの焼きぷりんのレビュー・感想・評価

攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX(2002年製作のアニメ)
4.5
『STAND ALONE COMPLEX』。近未来を舞台にディテールまで拘ったSF的設定が光る。話の主軸となる『笑い男事件』は、うんと唸らせるたしかな面白さ。

超高度な情報化社会でのコンプレックス。個が持つデータはおよそ集団が持つデータになっている。ともすれば、それぞれの意識や考えはあるはずなのに、気がつけば右向き右!で同じ方向を向いてしまっている。そんな社会だと個は埋没してしまうし存在すらしない?そんな興味深いテーマ性。

魅力的なキャラクターたち。公安9課メンバーは、色んな意味で『人間離れ』という言葉がしっくりくる。主人公である草薙少佐に関しては、物語の最後あたりは、もはや凄いをとおり越して恐ろしい存在。

メインとサブの構成。笑い男事件の捜査とそれ以外の話で構成されており、オムニバスの話では、ウィットに富んだオチ、笑い男事件の話では、少しずつパズルのピースをはめていくような謎解き感覚がそれぞれ楽しめる。

話に複雑さを感じるところも多いが、色々な人の解説や考察を読むと意外とすんなり理解できたりする。SNSを頻繁に使う人や、YouTubeでもFilmarksでも他の人の反応や感想を気にする人には、発見が多くて特に刺さるかも。
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