かえるのエリー

PLUTOのかえるのエリーのレビュー・感想・評価

PLUTO(2023年製作のアニメ)
4.2
「プルートゥ」がアニメ化と聞いた時、やってくれるぜNetflixと思った。浦沢作品では「MONSTER」の次に好きな作品。会社に持ってって回し読みした時、先輩は気に入ったから自分でも買う!って言ってたっけ。

前半はあまりにゆったりしたテンポと、手書きの中のCG具合が馴染めずにいた。その為か、1話ずつじっくり見ていこうとさえ思っていたのだが、回を重ねるごとにテンポアップし、結果、割と一気見。戦闘シーンのCGの素晴らしさにもハマっていった。

ノース2号のエピソードはとても印象に残っていて、こんなに早かったっけ?と原作全8巻をざっとおさらい。そうか、1巻だったか。そして思っていた以上に原作に忠実だったと気づいた(結構忘れていたって事だな)



以下ネタバレ感想



個人的に、いや、世間一般的にかもしれないが、浦沢作品は大変面白いのだけど、割と最後が尻つぼみ。本作をうろ覚えなのも、やはり後半に難点。あれだけの最強ロボット達を撃墜してきたプルートゥの裏の顔。いや、本当の顔と言おうか。優しさよりも絶対悪の方が印象には残るし、その後ろに本当の悪がいるので、焦点がボヤける感アリ。大元は手塚治虫の作品(未読)との事なので、それがそういう話なのかもしれないが。

憎しみからは何も生まれない、本来感情を持たないロボットが学んだ事。さぁ人間は? イスラエル・ガザ問題や、未だに終わりが見えないウクライナ戦線など、今の時代だからこそより心に重く響くテーマをNetflixでアニメ化した意義は大いにあると思うし、アニメも迫力の出来栄えだった。



【追記 2023/11/02】

皆さんのレビューを読んでいたら、原作の原作が気になってきた〜。アニメ版をYoutubeで見つけたので鑑賞。

https://youtu.be/Us4BaH_wmDg?si=sE9p8qEXJ2TJL1oF
前編

https://youtu.be/zFX0StqkIoI?si=rsvVOkveYMZmjR4F
後編

竜巻の意味がハッキリしたし、浦沢がだいぶアレンジしたゲジヒトと、ノース2号はやっぱり最高。