サンディベルは、いたずらもするけど、みんなから好かれる女の子です。ある日、いじめっ子のチャールズたちがサンディベルを困らせるために、サッカーボールを湖のほとりの別荘に飛び込ませてしまいました。サンディベルは、ボールを取りに別荘にこっそり入りましたが、そこを管理人に見つかってしまって…。
サンディベルは、別荘のウエリントン伯爵夫人とすっかり仲良しになりました。そこで、チャールズや子どもたちと一緒に、伯爵夫人の別荘の草取りをすることにしました。お礼に白水仙の花をもらったサンディベルは、嬉しくて父のクリスティーに話しましたが、なぜか、これ以上別荘には近づくなと言われてしまいます。
サンディベルは、伯爵夫人からもらった白水仙を育てるために、秘密の花園を作って、「ママの花園」と名付けましました。そして、白水仙の花に毎日1回は、ここを訪れることを約束します。ところが、マギーの母親が出かけることになって、サンディベルはマギーの面倒をみなければならなくなってしまいます。
マギーたちがイカダ遊びをしていると、キティがやって来て、イカダを没収してしまいます。サンディベルは、イカダを返して欲しいと頼みにいきます。ところが、キティにチャールズとの関係を聞かれて、思わず顔を赤らめてしまいます。町へ戻っても、女の子の友だちは男の子の話ばかりで、サンディベルは面白くありません。
チャールズたちに荒らされそうになったママの花園を助けてくれた少年は、花園のプリンスとだけ名乗って消えてしまいました。サンディベルはお礼も言えず、プリンスが誰なのかも気になってしかたありません。そんなある日、ママの花園に来ていたサンディベルの前に、花園のプリンスが現われます。
花園のプリンスとマークが同じ人物と知って、サンディベルはショックを受けてしまいます。マークは泣きながら走り去ったサンディベルを追います。マークはなぜ身分を隠してサンディベルの前に現われたのか理由を話して、ふたりは仲直りしました。しかし、キティから、マークは自分の婚約者だと聞かされて…。
スコットランドに夏がやってきました。なんとしてもマークと婚約したいキティは、マークが尊敬する画家クライブ・レンドリックを招いて、スケッチ旅行に誘い出してしまいました。マークのことが心配で、こっそりついていったサンディベルは、働くことを条件にスケッチ旅行に同行できるようになったのですが…。
マークのウエリントン家が、東の山を売り払ってしまいました。ウエリントン家は、それほどお金に困るようになっていたのです。そんなある日、サンディベルはマークの誕生日が近いことを知ります。でも、マークはパーティは開かないと言うのです。そこでサンディベルは、パーティを開くために、ある方法を思いつきます。
サンディベルは、クリスティーや子どもたちやスコット夫妻と一緒に、ピクニックに行くことになりました。もちろん、マークも誘います。別荘には何と、伯爵夫人が帰ってきていました。サンディベルは、伯爵夫人をママの花園に案内します。そして、白水仙の花が咲く頃にまた一緒に来ると約束するのですが…。
伯爵夫人が自動車事故で亡くなってしまいました。マークもロンドンへ行ってしまったまま、スコットランドには秋が訪れていました。傷心のサンディベルは、マークがキティと正式に婚約したことを知らされます。そして、ついに婚約パーティの夜がやってきました。しかし、マークはある重大な決意を固めていました…。
嵐の晩に倒れたクリスティーは、入院することになってしまいました。サンディベルは、町を出て行ったマークを心配しながらも、一生懸命に看病します。そして、お見舞いのために、ママの花園から花をつんできました。ところがその花を、クリスティーの病室の隣に入院しているエドワードが欲しいと言ってきます。
クリスティーが退院する日がやってきました。その日はクリスティーの誕生日でもあります。退院祝いと誕生祝いを兼ねて、みんなでパーティーを開きます。ある日、まだ入院中のエドワードをお見舞いに行くと、谷川の方へ散歩に出かけた後でした。心配したサンディベルが、オリバーと一緒に探しに行くと…。
クリスマスがやってきました。サンディベルの家でも、子どもたちやエドワードを招待してクリスマスパーティを開きます。でも、クリスティーのもとに届いたローンウッドの手紙を読んでしまったサンディベルは、その内容にショックを受けてしまいます。しかもその直後、クリスティーが再び倒れてしまいます。
スコットランドに春がやってきました。スコット夫妻に引き取られたサンディベルは、父の死から少しずつ立ち直ってゆきますが、ロンドンへ行くようにというクリスティーの遺言と、スコットランドを離れたくないという気持ちの間で揺れ動いています。思い悩む彼女は、エドワードに相談してみることにします。
育ての父・クリスティーの遺言に従って、サンディベルはロンドンにやって来ました。街に出た途端、サンディベルの前に自動車が迫ってきます。あぶないところで自動車に飛び乗ったサンディベルは、自動車を運転していた少年リッキーの案内で、ようやく目的のローンウッド・ニュース社にたどり着きます。
ローンウッドの家で暮らすようになったサンディベル。しかし、オナー夫人と娘のエバから山のような仕事を押しつけられ、意地悪される毎日が続いていました。くじけそうになるサンディベルですが、ある女の子が、マークに似顔絵を描いてもらったことを知ります。そして、ついにマークを見つけたという報せが届きます。
リッキーたちがサンディベルにプレゼントした白水仙は、花屋さんから盗んだものでした。怒ったサンディベルは、リッキーたちに白水仙にまつわる大切な想い出を話します。その夜、サンディーベルは、クリスティーに引き取られた時のことを、ローンウッドとオナー夫人が話しているのを聞いてしまいます。
サンディベルのもとに、キティが突然訪ねてきました。マークの居所をサンディベルが知っていると思ったからです。サンディベルがマークの絵を持っていることを知ったキティは、その絵を盗み出してしまいます。サンディベルは、リッキーたちとキティの家に忍び込んで、マークの絵を取り返そうとするのですが…。
ある夜、ローンウッド・ニュース社にどろぼうが入りました。どろぼうは、なぜか活字とニュースの原稿だけを盗んでいきます。サンディベルは、新聞に記事が掲載されると困る人が犯人だと推理しますが、なかなか見つからずに頭を悩ませます。リッキーたちの教会に来ている、腹話術師のエリックが怪しいのですが…。
サンディベルが読んでいた手紙を、マークからのものと思い込んだキティ。エバに盗み出させようとするのですが、実はその手紙は、スコットランドのチャールズからのものでした。海に出たキティの後を追って、サンディベルもヨットに飛び乗ります。ところが三人の乗るヨットは、嵐に襲われてしまいます。
ロンドンにもクリスマスイブがやってきました。サンディベルは、クリスティーの墓参りのために、スコットランドへ行くことになりました。スコット夫妻やチャールズや子どもたち、そしてオリバー…サンディベルは、懐かしい人々と再会しました。同じころ、マークもまたスコットランドへ来ていました…。
オリバーはサンディベルを追って、ロンドンへの長い旅に出ました。山を越え川を渡って、傷つき、お腹を空かせながらも、オリバーはようやくロンドンの近くの町にたどり着きます。ボロボロになったオリバーを見つけたのは、他でもないマークでした。オリバーを介抱したマークは、サンディベルへの手紙を託します。
アリスが父親のことを覚えていると言い出しました。サンディベルはアリスの想い出話を聞き出して、それを記事にしてしまいます。その記事を読んだハリソンという男が、サンディベルのもとに怒鳴りこんできました。このハリソンという男、姿を消していた役者らしく、フリー記者のアレックが後を追ってきます。
サンディベルたちも、そろそろ将来のことを考える年齢になりました。そして記者になりたいという夢をローンウッドに打ち明けました。しかし、医者を夢みるエバが、セント・ヒル女学院への進学をオナー夫人に反対されてしまいます。心を痛めるサンディベルは、新聞社に特派記者の売り込みをするアレックを見かけます。
ある日、世界的な昆虫学者のファーブルが、ロンドンにやって来ました。サンディベルは特ダネをものにするため、ファーブルを探すことに決めます。特ダネの独占を狙うアレックの妨害にあいながらも、サンディベルはファーブルがウエールズ方面に向かったことをつきとめます。しかし、その頃キティが…。
サンディベルは特派記者として、ウエールズ地方の森にやってきました。しかし森はすでに、ライバルの新聞記者でいっぱいです。どうにかファーブルを見つけたサンディベルですが、新聞嫌いのファーブルは相手にしてくれません。すると、記者の身分を隠したアレックがやってきて、ファーブルを連れて行ってしまいます。
ファーブルへのインタビューを成功させたサンディベルは、ローンウッドの命令で、ロンドンへの帰り道でも特ダネを探していました。偶然、ホテル王ヘンリー・ベイカーと名乗る紳士と出会うと、彼が経営しているというホテルに行くことになります。ヘンリーはなぜか、変装して身分をごまかそうとします。
サンディベルは改心した詐欺師・ジャックの頼みで、彼の娘のメリーに会いに、ストラトフォードへ行くことになりました。メリーはジャックが船員であると聞かされていて、詐欺師の正体を知りませんでした。どうしても本当のことを言えないサンディベル。その時、キティがやって来て、真実を洗いざらい告げてしまいます。
取材旅行から帰ってきたサンディベルは、今度はフランスのパリに行くことになりました。連絡船に乗船すると、たまたま乗り合わせたイングリットが、港に赤ちゃんを捨ててきたと打ち明けます。急いでイングリットを連れてロンドンへ戻ったサンディベルですが、赤ん坊は町の不良たちに誘拐されていました。
ファッションの都パリに到着したサンディベル。彼女はリッキーと同じ孤児院出身のジュリアンが、ファッションデザインのコンクールで特選に入ったことを知って喜びます。ところがジュリアンは、新聞の取材なんて受けたくないと言って聞きません。実は受賞作は、マークが描いた絵を盗作したものだったのです…。
サンディベルはパリに滞在しているロマネク王国の王女を取材するため、記者会見場へ向かいます。しかし、取材許可証がないので中に入れてもらえません。リッキーが突撃取材をしようと忍び込みますが、何と王女本人に見つかってしまいます。王女は怒るどころか、リッキーに外の世界に連れ出してほしいと頼みます。
アレックに、昔の友だちリックが助けを求めてきました。にせ札作りの仲間から逃げ出したいというのです。アレックは、リックをおとりにしてにせ札仲間の情報を得ようとします。サンディベルも取材をするため、アレックについていくことにしました。そこへ、にせ札を使った男を追って、キティたちがやって来ます。
想い出深い伯爵夫人の肖像画がパリのオークションに出品されると聞き、サンディベルはさっそくオークションの主催者を訪ねました。すると、そこへ肖像画を描いた画家ブランカールの家族が、絵をひとめ見たいとやってきました。しかし、このオークション自体、キティがマークを見つけるための罠だったのです。
パリから離れ、ブルゴーニュ地方にやって来たサンディベル。新鮮な気分も束の間、サンディベル号がフェルラックのブドウ畑につっこんでしまいます。しかし、フェルラックは怒るどころか、大喜びで迎え入れてくれます。そして夕食のとき、窓からのぞいている人影が!フェルラックは、死んだ娘の幽霊だと言うのですが…。
編集長からある人物に会うようにと言われて、サンディベルはニースへ向かいました。ところがスカパンにガソリンを抜かれて、約束の時間までに到着できそうにありません。そこでリッキーが、ガソリンスタンドでアルバイトをすることにしました。一方の、サンディベルは、ある家で母ではないかと思う女の人と出会います。
サンディベルはアレックと一緒にギリシャの遺跡を取材するため、アテネへ向かうことになりました。ところが山の中で、謎のヘリコプターからの銃撃を受けてしまいます。キティの車に乗りかえたアレックを、今度は銃を持った男たちが追っていきます。実はアレックは、麻薬密売組織の取材をしようとしていたのです。
ギリシャの子どもスケッチ大会で、少年が絵の具を盗みます。彼は船小屋にいた画家のために、盗みを働いたのです。サンディベルはその船小屋で、マークが描いた絵を見つけました。しかし、マークはすでに旅に出てしまった後でした。サンディベルは急いで後を追いかけますが、スカパンに気付かれてしまいます。
ローマにやってきたサンディベルは、3人組の強盗にサンディベル号を盗まれてしまいます。しかも、キティを誘拐して走り去ってしまいました。サンディベルは後を追ってナポリへ向かいます。その頃、ロンドンのローンウッドのもとに、ナポリにいるエドワードから、サンディベルの両親についての情報が届いていました。
麻薬犯や強盗団の事件を経験したサンディベルは、密輸船のような悪事を働く船が母を助けたのではと考えるようになっていました。そこで密輸組織を探るためにマルセイユにやって来たのですが、キティはサンディベルが特ダネを追っていると勘違いしてしまいます。しかも問題の密輸団の一味に誘拐されてしまい…。
サンディベルは情報屋のジョジョが残した、「ラルシュ号」という謎の言葉を調べることにしました。そのラルシュ号は、現在行方不明になっています。ひとまず密輸組織のボス・ジロドーを探すことにした矢先、警察が彼の居場所をつきとめます。しかしジロドーは、警察の包囲網をかいくぐって逃走してしまいます。
母の手掛かりが途切れてしまい、サンディベルはすっかり落ち込んでしまいます。そんな時、彼女はキティが拾った子犬を引き取ることになりました。子犬の母親探しをして記事にすればいい!サンディベルは名案を思いついて、明るさが戻った矢先、だまされて誘拐犯に子犬を渡してしまいます。
マークは、ピレネー山脈の麓で絵の修行に励んでいました。ある日、画商のルザンヌに納得のいかない絵を送ってしまったマークは、取り返そうとして集配車を追いかけます。ところが郵便強盗犯と誤解され、指名手配されてしまいます。しかも、山小屋で待っていたサンディベルたちを振り切って逃げてしまったのです。
アレックの言葉で決意を固めたマークは、キティと話をするため、パリにあるシアラー家の別邸へ向かいました。サンディベルも急いでパリへ戻ります。そして嵐の中で、ずぶ濡れになりながらシアラー家の門の前で立ちつくすマークを見つけます。これまで逃げ続けたマークを、シアラーが許そうとしないようなのです…。
自分の道を歩み始めたマークを見て、サンディベルも立派な記者になる決意を新たにしました。そんな彼女の前に、エドワードが現われました。行方不明の姉の手掛かりを求めて、偽パスポート作りのシャルル爺さんを探していたのです。ところが、マルセイユの密輸団の生き残りが、サンディベルを見つけてしまいます。
マークとオリバーは、殺し屋にさらわれたサンディベルを追いかけます。マークの決死の行動のおかげで、サンディベルは無事に解放されます。そしてマークから、ラルシュ号の元船員ローランが、ツーロンにいることを知らされるのでした。ツーロンにやって来たサンディベルですが、ローランは何も知らないと言うばかりで…。
サンディベルは、母の手掛かりを求めてルコシカ島へやってきました。そしてようやく、16年前に流れ着いた女性が島の教会でシスターとなり、孤児たちの世話をしていることを突き止めます。その人こそ探し続けたサンディベルの母親でした。しかし彼女は、島に流れ着く前のすべての記憶を失っていたのです…。
ついにサンディベルは、母と本当の再会を果たしました。サンディベルも母も、とても幸せでした。そこへ、ロンドンから連絡が入りました。パリの凱旋門でローンウッドが待っているというのです。母やエドワードと一緒に、サンディベルはパリへ向かいます。サンディベルを待っていたのは、さらに嬉しい知らせでした。