鬼人幻燈抄の22の情報・感想・評価

エピソード22
第二十二話 二人静
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あらすじ
時は明治五年(1872 年)、四月。江戸を離れた甚夜は、京都三条通で蕎麦屋「鬼そば」を営みながら、娘の野茉莉と暮らしていた。野茉莉は九歳になっていた。すっかり甚夜と古馴染みとなった“付喪神使い”の秋津も、たびたび店を訪れてくる。そんな京都では近頃、鬼が増えていた。ある夜、甚夜は鬼に囲まれていた、向日葵という名の少女を助ける。
コメント2件
Arcsan

Arcsan

このコメントはネタバレを含みます

明治5年 京都 甚夜は鬼に絡まれている少女、向日葵を助けた。 甚夜は葛野(かどの)姓を名乗り蕎麦屋「鬼そば」を営みながら野茉莉と暮らしていた。 ちなみに廃刀令は明治9年の筈だが‥ 3代目秋津染吾郎が弟子の宇津木平吉と共に甚夜の蕎麦屋を訪ね、鬼の討伐の依頼人を紹介する。 依頼人の名は兼臣、あの刀匠の名である。彼女は五条大橋に出現する自分と瓜二つの鬼、地縛(じしばり)を捕縛して欲しいと‥ 五条大橋にて、 甚夜と兼臣が地縛と戦うなか地縛の姉(見た目妹)向日葵が現れる。 地縛の鎖の攻撃は、鎖1本につき何かを制限する力があり、甚夜は〈疾風〉と〈飛刃〉の能力を封じられるが〈隠形〉を使って圧倒するも逃げられてしまう。 地縛と向日葵の母は、禍津女(まがつめ)すなわち鈴音だった。 残り2話にして次回お休み。
いいね!2件
ニトー

ニトー

基本的には擁護のスタンスではあるのだが、2クール目に入ってから明らかに作画がガタガタになってきていて、この作風でそれだと結構キツいものがある。 そして、これは割と真面目に観ているから今まで気づかなかったのか、だからこそ気づいたのか判断に困るのだが、割と男女二元論的に危ういものがある(あえてジェンダーとは書くまいが)。 基本、男連中は死ぬ。鬼も人も含め、遊佐ボイス以外はほぼ死ぬ。各々の一種の美学に従って(あるいは無念によって)、自己陶酔のうちに死んでいく。 そしてそれらはジンヤの糧となって、彼を延命させる。 翻って女性キャラはといえば、端的にかつ露悪的に言えばジンヤのハーレムをなす形で死を先延ばされる。無論、単純なハーレム図式ではない(仇として忌避されてたが時間の流れなどという抽象概念によっていつの間にか思い出化されたりとか)のだが、しかしほぼ全ての女性キャラが彼を支えるかそうでなければ慰撫する存在として描かれる。血縁のない子どもが娘、というところが極まれりという感じだ。 しかし一見そう見えないのは、すでに白雪という死ぬことによってジンヤの中で永遠になるキャラがいるからだ。それ自体が批判の対象となることも避けられまいが、まあ今回はついに依頼人の金臣に花守ゆみりをてたり鬼シスターに楠木や宮本を持ってきたり、割とマジでハーレムモノアニメのキャスティングじみていて、だからこそこの時代錯誤な二元論的価値観に気づいたわけだ。 だからこそのこの時代設定なのだろうけど。 鬼の存在にリアリティを持たせるため、というのももちろんあるだろうし、そもそもはそっちが主目的だったのかもしれないが、結果としてこのような「男の美学」と「女の情念」をてらいなく描けてしまう下地ができあがっている。 批評的に(とか書くと偉そうだが)読み替えるなら、そのような価値観が現代まで生き残ってしまっているがゆえの現代パートと解釈することはできる…かも。