QUO

迷家‐マヨイガ‐のQUOのネタバレレビュー・内容・結末

迷家‐マヨイガ‐(2016年製作のアニメ)
2.0

このレビューはネタバレを含みます

終始林間学校でのナイトハイクの悪ノリが続いているような小中学生の自分だけの現実逃避を洩らしているような雰囲気は良い。
それぞれのトラウマは回数を重ねることに度合いが辛くないものと感じた。強いて言えば熱の入れ方がわかりやすい。それだけ後半にかけてありきたりなものばかり挙げられているのは、物語の収束に向けて向き合い方は人それぞれでいいじゃない、あるいは辛かったら別に逃げてもいいじゃないというような誰に届くのかわからないようなメッセージを段階的に繋げていくものであったためであろう。恐らくだが私の中でそう結論づけられるのは当初の浮世離れしたい若者たちが不気味な村で散々たる結果でどうぞ不幸な目に合ってほしいという一視聴者のわがまま要望に対してかなり背く形だった為であろう。有体に言えばこんなのがみたいんじゃないんだというエゴではある。しかしあれだけのキャラを出しておいて相関関係がミリ程度しか揺るがないのは岡田麿里らしくない。集団環境で個性が埋没し、いまいち今誰が誰をどう思っているのかに対してはフォーカスされず、いちいち過去を引きずりながらの現在をただ自分本位にことを進める登場人物を見せられたところで応援や推しはもちろん感情移入もろとも決してできない。よっつんがなんだかんだいいポジで救われている状況にも火に油を注いでいる。
トラウマの具現化に関してはつくしあきひとを配役したのがミスで、中途半端な青鬼のようなものになってしまっていたのが非常に残念。ナナチの耳を吸っている暇はないのだ。増してやかつての学校の怪談を想起させる始末。灰汁のあるクリーチャーが必要不可欠だっただろうに。いやそもそもその非現実的な設定が無謀か?
名探偵ナンコが腹つまみながら推理するといった需要どこ描写が水島努らしい。ガルパンのようにキャラを飽和させたままにするのも同様にだ。
話題になることを恐れたのか?と言われても仕方ないほどに消極的で責めれてない作品。
QUO

QUO