これはこれで評価あったのか。
ミニキャラ可愛すぎだよ

東浩紀が著者『観光客の哲学』のなかで「漫画・アニメ産業はSNSの普及以降、二次創作を前提に制作することを余儀なくされている」と指摘していた。簡単な話、どれだけストーリーが面白かろうと、ある程度は"キモオタ"や"腐女子"らに媚びなければグッズが売れず採算が取れないのである。しかし当然その「媚び」が透けて見えてしまえば作品そのものを愛するコアなファンは生まれにくくなり、その一方で、本編を二次創作の素材としか捉えておらず、トレンドが過ぎ去り次第すぐ別の作品へと興味を移すような、刹那的で浅いファンが量産されることになる。こうした「本質と異なる楽しみ方をし、留まらずに去っていく行為」と「観光」に共通点を見出したのが東浩紀というわけである。

で、その解決策としてこの「アディショナルタイム」という手法は非常に画期的で、要は本編に「媚び」を混入させるのではなく、明確に分離して"別枠"として提供することで、観たい人だけがアクセスできるようにしているのだ。これは観光に例えるなら、観光客に消費を促すためのショッピングモールを、歴史的景観の中にではなく外に配置するといったようなことである。そうした配慮をきちんと行なっていかないと、せっかく世界から注目されつつある日本アニメという景観が損なわれることになりかねないので、これを好例としてぜひ積極的に取り入れていってほしいものである。

みんなこっちではちゃんと男子高校生してて良い