このレビューはネタバレを含みます
原作未読
めっちゃ面白かった。
最初の数話でカップル成立させてから20話以上ドラマをやれるのがさすが少女漫画だった。特に、砂川姉や西条さんといった、猛男と大和さんの強固な絆の前に恋破れていく者たちを描くエピソードが素晴らしかった。振られる方に感情を持っていかれながらも、それを通じて正カップル2人をますます好きになるような話作りがすごい。
ただ、ものすごく保守的な、異性愛中心主義とその裏返しのホモフォビア、同性愛差別は色濃く出ていた。特に砂川とのサランラップ事件は、あれをあのようにネタにするのがちょっと……
あと、異性愛中心主義がそのまま生殖主義・出生主義へと繋がっていることを、母親の第二子妊娠〜出産描写で示していたのは（良い悪いの前に）整合的だなぁと思った。長男が16歳になってから生むという高齢出産を描いたのは、カーチャンの強さを描く面もあるだろうが、より重要なのは、それ（子供が生まれるということ）を猛男が彼女である大和と一緒に経験する、というところだろう。こうして生命の鎖は受け継がれて延びてゆく。
砂川という男について考えている。砂川その人というか、砂川という人物が必要とされる構造について。
砂川が同性愛者であるともないとも明示されないままアニメは終わった。
いま気付いたけど、砂川って『カードキャプターさくら』でいう知世ちゃんのポジションなんじゃないか。そういうことか浅香守生……。CCさくらまだ履修してないから知らんけど。
さすがに最終話は巻き過ぎてて草だった。倍速視聴みたいになってた。
少女漫画詳しくないけど、本作は剛田猛男が主人公だ。男が主人公の少女漫画ってあまり珍しくもないのだろうか……
