映画ケーン

ばらかもんの映画ケーンのレビュー・感想・評価

ばらかもん(2014年製作のアニメ)
2.7
「平凡という壁を乗り越える」話なのにこのアニメの作り自体が平凡。基本に忠実。「東京人が田舎へ行って暖かい人達に触れて成長する」という良くある型そのもの。
あれだけ型にハマってた人が1話であんな「楽」という字を書けるのか。物語の都合で人が動いている。だからキャラや「人間」を見ているというより、「物語」「成長というテーマ」を見てる気分になる。
回想と説明台詞が多い。「日常系」って印象。

テーマ的に、OP映像的に凸凹コンビになるはずなのに主人公と子供が両者共まとも。主人公は面倒臭い奴って設定だけど、馴染みやすいキャラ造形。なるも「悪ガキ」って設定なのに主人公に気を使ったり。
なるや村の人達が一方的に正しく描かれるのも違和感。

『となりのトトロ』のメイのあの頃の子供の可愛さとウザさと危なっかしさ、ちょっとした事で死んでしまいそうな弱さみたいな「子供」を感じられない。漫画みたいなギャグをやるからよりそのリアリティが削り落ちていく。

だから、登場人物、テーマ、全体的に「造られたもの」感を拭えない。言い換えれば、全体的に嘘っぽい。
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