中々の衝撃が待っている第2期。
序盤は1期の振り返りの様なエピソードから緩やかに始まるが、1期で主人公が死を娶り、その代わりに身体を貰った元勇者の異世界転生人のシズさんの元弟子、同じく異世界転生人のヒナタ・サカグチの登場から、物語は主人公の想像していないあらぬ方向へと動き出す。
なんといきなり、師の仇だと思い込んだヒナタに襲われる主人公。
その一方で主人公達の国、ジュラ=テンペスト連邦国に侵攻してくるファルムス王国。
裏で暗躍する魔王クレイマンと中庸道化連。
何故かクレイマンに付き従い、獣王国ユーラザニアを襲撃した主人公のマブダチ魔王ミリム。
そして仲間の死。
かつてない脅威と怒りが主人公を襲い、やがて主人公は魔王種への進化を決意する。
これまで無双してきた主人公陣営に初めて死者を出すことで、これまで転スラには無かった悲惨さと緊迫感を持たせることによって、主人公の残酷な決意に納得させられてしまう上手い演出。
戦後処理を当事国抜きで周辺諸国との会議で決める部分も明るく描かれているが、ダーティでリアリティのある政治描写だったように感じる。会議にめちゃくちゃ話数を割かれるのでダレたと感じる人もいるかもしれないが、個人的に転スラはこの会議こそが作品の醍醐味だと思う。
そして散々溜めた上での魔王会議(ワルプルギス)でのクレイマンとの決着。果たして最終的に主人公はどうなってしまうのか。それは是非自分の目でお確かめを。