ひば

浮気したら死ぬのひばのレビュー・感想・評価

浮気したら死ぬ(2020年製作のドラマ)
4.0
拉致暴行教唆死体遺棄の疑いがあり夫の服についた毛髪を手に顕微鏡で色表面の粗さ毛根の弱さを検閲する無限ハラスメント産業妻も嫌すぎるが、ドライブレコーダーもカーナビも初期化した上でラブレターを残す二段認証浮気入念夫も嫌すぎる。愚劣の極み。絶滅した良心の呵責。サンバイザーに妻の写真隠すな香水を防虫剤でブロックすな。とはいえ痕跡を消しすぎて小細工で策に溺れたりもする。その情熱をなぜ浮気以外に利用できないのか。発電できるだろ。へそくりの隠し方もコンセント、おもちゃ、土と他人事で見るにはおもろかった。浮気見るのが楽しすぎて資金提供するヤバ友人、無能怠慢確証バイアス人権無視過剰反応の警察とここまではコメディーのリレーが催されるが、後半生々しすぎる家庭内暴力被害者が出てくるのでこれは注意突然人格を変えないでほしい。とんでもないことが起きてるのに扱いが軽すぎる。11話にてついに登場したイジェヨン氏(『熱血司祭』のヤクザコンビ再来!)に鬼巻き戻した。あまりオッとなる描写はなかったけど浮気(?)相手の女の子が棚に隠れてて、"裏が真っ赤なピンヒール(レッドソール)"というワンカットだけで棚の前に立つ妻の脅威を描写してて良かった。作家は歴史人料理人科学捜査官色んな専門職で大変ね。それが政治の場で訳知り顔で語るもんだから知識人として扱われ世論や権力を得ていく問題もさらっと描いていて本職から如何に迷惑で危険かが今の時代染みる。『夫婦の世界』と並行して見てたから極限ポイントでコメディーを維持している超絶技巧には浮気の被害を被るのは夫婦間のみという縛りと、何よりも寛大な心と心酔するほどの愛が鍵なのだなと対岸の大惨事を横目にヒヤヒヤしながら見てた。OP、ルネマグリットの「ゴルコンダ」(空にいっぱい人浮いてる絵)みたいなカットがあったけど一見同じの浮気男の多面性みたいなイメージなんだろうか
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