ひばさんの映画レビュー・感想・評価

ひば

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破墓/パミョ(2022年製作の映画)

4.2

葬儀の時のお経ずっと聞いてる感じ。わたしたちはその意味はわからないから、しきたりに敬意を払いつつまぁそんなもんかで下を向き他に意識を飛ばしながら済ませるところを、お経読んでる本人はこの作業中にこんなに>>続きを読む

悪魔と夜ふかし(2023年製作の映画)

4.2

前回までのあらすじ:映画界隈への失望を着実に膨らませつつ人間への信頼をまだ諦めたくない。膠着から脱しようと遠退く足をひっぱり悪魔へ解決策を求めたが、予告で煌めく高校生の青春ストーリーを多々浴び満足し帰>>続きを読む

犯罪都市 PUNISHMENT(2024年製作の映画)

4.3

ンムヨルお兄様にウットリ……♡♡そうやっていつも『犯罪都市』シリーズヴィランに惚れるのやめたら…でも強くて素敵だったよね~~このシリーズは犯罪者が社会にもまれながらコツコツ努力し笑いあり涙ありサクセス>>続きを読む

博士の異常な愛情 または私は如何にして心配するのを止めて水爆を愛するようになったか(1964年製作の映画)

4.2

もし20年周期で世界大戦が起きるならそろそろだなとキューブリックも思ったのかもしれない。いい意味でも悪い意味でも大戦の体験者が足を引っ張る。勤勉家たちが一生懸命コツコツみんなと協力して人間が生きられな>>続きを読む

アウステルリッツ(2016年製作の映画)

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収容所の映像を見た後すぐこちらを見た。わたしはこのような場で見ず知らずの人に怒られたことがある。真面目にわたしなりの観察と分析と思考の整理をし瞬間の気の緩みもあっただろうが、そんな幼いわたしの姿や態度>>続きを読む

ナチスの強制収容所/ナチス絶滅収容所(1945年製作の映画)

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4万の施設で起きたであろう作業。掘り起こす。並べる。片付ける。これが無機的遺物ならまだわかるがこれは人の遺体である。物は展示のため清掃されるが、遺体はされない。人生の終焉は埋葬をもって完了とするなら、>>続きを読む

ポライト・ソサエティ(2023年製作の映画)

4.3

自分の分身が自分から離れようとすると自己解離に陥る話として一貫してると思った。スタントウーマンしかり、母の役割しかり。姉ちゃんは決してわたしにNOとは言わない、なぜなら姉ちゃんはわたしの一部だから…バ>>続きを読む

War Game(原題)(2024年製作の映画)

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2023年アメリカ、国防総省などの下で元要職の方々による議事堂襲撃のシュミレーションが密かに行われ、ホワイトハウスに提出された。筋書きはなし、6時間で平和的に選挙結果を確定できなければ負けだ。状況設定>>続きを読む

インサイド・ヘッド2(2024年製作の映画)

4.8

ダリィが勤勉家なみんな~~!わたしは最初感情みんなが一丸となってライリーを愛し応援しバックアップしてて泣いたよ。早いよと言いたいのはわかるが、わたしの中にはそれだけ満ち溢れるものがあるということなんだ>>続きを読む

ツイスターズ(2024年製作の映画)

4.4

主人公のお顔がかわいくてかわいくて映る度かわいいね…になってしまったチョンウンチェ氏みたいな雰囲気がすきでぇ~~プロットはわりと前作と一緒なのに見せ方は大分違う。テクノロジーは進んでもどうにもならない>>続きを読む

サイコメトリー〜残留思念〜(2013年製作の映画)

4.3

ハウドラ見てすきな人ができたことで負ってもない傷が痛み出す事態に陥ったので、違うすきな人という依存先を増やすのが一番よい、これがリスクヘッジじゃ!違うかも。わたしの部屋に唯一飾ってる人のポスター、キム>>続きを読む

サイコ・ゴアマン(2020年製作の映画)

4.5

なんだこれは
これはなんだ
と思っていたら終わった。左に殺人カルト集団、右に殺人モンスターに挟まれ四面楚歌グチャドロ映画『ザ・ヴォイド』の監督?なーんだ…中心に溌剌少女を添えたバージョンか…子供の脳内
>>続きを読む

帆花(2021年製作の映画)

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2016.7.26に起きたやまゆり園事件から8年ということで、生後すぐ脳死に近い状態と宣告された帆花ちゃんとその周りを映したドキュメンタリーを無料配信していたので見ました。7/28まで
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デッドプール&ウルヴァリン(2024年製作の映画)

4.2

ある記憶とない記憶の走馬灯、平成ノスタルジア
おじさんたちが、女じゃなくてどこまでも自分を助けに行く話で良かった

あの日のように抱きしめて(2014年製作の映画)

5.0

思い返せばこの作品で血肉となり自分の好みの方向性が決まったような気がすると見返して思った。人生は円ではなく螺旋である。同じような道やカーブを歩いているが決して同じではない、人は同じような道を歩きたいか>>続きを読む

怪盗グルーのミニオン超変身(2024年製作の映画)

5.0

ミニオンシリーズは映画パロでお馴染みなんですが、最後にあの大傑作映画パロやってくるとは思わなくてェ……最後の最後でもう全部OKこの世界はもっと良くなることができるって信じたいじゃないですか、そういうさ>>続きを読む

恋愛の抜けたロマンス(2021年製作の映画)

4.4

良かった~こういう話が好きなんだよね。主演二人がとっても魅力的だしジャズ調でおしゃれ、モーテル自体も心を沸き立たせ鎧を解かせる意図の造形だから嫌な気分にならない。わたしたち人生がクソ退屈すぎるから映画>>続きを読む

キングダム 大将軍の帰還(2024年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

わたし、信がすき…山﨑賢人くんはほんとうに良い俳優ですね。信が
冒頭、部下の死→一気に老ける
ラスト、メンターの死→子供に戻る
の順番で見せるのが見事でした。表情が全然違う。そもそも最初にソウルメイト
>>続きを読む

SANJU/サンジュ(2018年製作の映画)

4.2

文にたったひとつ付加すれば世論をひっくり返せるシンプル最強かつ呪いの記号がある。陰謀論が蔓延るたびにわたしはこの映画を思い出します。市場化に専念し勝者にベットし弱いものいじめに精を出す組織は、報道を名>>続きを読む

ノベンバー(2017年製作の映画)

4.5

無視される女と意識を失っている女の間で自由に動き回れる男。国家の歴史を人間関係で例え、支配欲が恋愛と言い換えられる現代でもよく観察できる無力感。自由の略奪他者の侵害それが恋。神と精霊はただ見つめるだけ>>続きを読む

ホールドオーバーズ 置いてけぼりのホリディ(2023年製作の映画)

4.3

最大の私にもできるが、そもそもはみんなが公になれるチャンスがあること、それがクリスマスの精神だ。ホリデーシーズンはイベントに過ぎず終わりは来る、バウンダリーの考え方、70年代の空白感とマッチしていたよ>>続きを読む

ファウスト(1994年製作の映画)

4.2

面白かったけど、砂絵のアニメ『AEIOU』に無意識の恐怖と忌避感を植え付けられていたことが掘り返され再認識してしまい漠然とこれからの人生を憂いてしまった。見るんじゃなかったな。本に座ったら頭ではわから>>続きを読む

セーヌ川の水面の下に(2024年製作の映画)

4.0

昨今はヴィーガンや環境活動家をエコテロリストと同義だと誘導する動きがとても強いので、この作品に対してもわりとガッカリな気持ち。こういう人たちが地道な努力の末に保護地に繋げたり、自然がわたしたちに"ちょ>>続きを読む

マッドマックス:フュリオサ(2024年製作の映画)

5.0

混沌から秩序だった荒廃へ。9年前、わたしたちは『マッドマックス』という作品にたいへん感銘を受けきっとこれから新しい時代が待ってるんだと思いましたよね、これは8年前『ズートピア』が公開されましたよという>>続きを読む

ゴジラxコング 新たなる帝国(2024年製作の映画)

4.3

前回もシャワーシーンで始まったので監督はコングのことセクシー俳優と思ってるのかもしれない。一方で全然話通じないゴジラが舐めた格下をシメ回ってるのがよかった。幼なじみのあの子、煽り芸が染み込みすぎてるヒ>>続きを読む

シナぷしゅ THE MOVIE ぷしゅほっぺにゅうワールド(2023年製作の映画)

5.0

0歳映画デビュー向けでひばちゃんも大喜び!時はマリオの映画で見たCMに遡る(引用:片方のほっぺを落としちゃったらしい&玉木宏がにゅうしか言わない『シナぷしゅ』が俄然気になりました一大ブレーキングニュー>>続きを読む

あのこと(2021年製作の映画)

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聞こえてくる会話や周りにいる人間みんな馬鹿に思えてくる、まったくもって無価値に思えてくる体験が一番自分を追い詰めている。あわよくば自分を刑務所に送り、善意の果てに殺されるかもと1秒ごとカウントダウンを>>続きを読む

暗殺の森(1970年製作の映画)

4.4

映像はすごくかっこいいけどプラトンの話が出るまでいまいち話がよくわからなくて、『華氏451度』は"洞窟の比喩"にベースがあると思い出してからなるほど…?となり、見終わってからもなんかもう一回見たいなと>>続きを読む

地球が壊れる前に(2016年製作の映画)

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〈4/22はアースデイ〉
環境問題についてレオナルドディカプリオが政治に重点をおき直接はたらきかける、これまでにないアプローチだったと思う。2016年製作。その後世界はいいことも悪いこともあった。20
>>続きを読む

サメと遊ぶ伝説のダイバー(2021年製作の映画)

5.0

〈4/22はアースデイ〉
『ジョーズ』が現実世界にもたらした虐殺を知っているだろうか。ピーターベンチリーは伝説のダイバーことテイラー夫婦に触発され『ジョーズ』を執筆し夫婦も撮影に協力したが、後に執筆へ
>>続きを読む

PHANTOM/ユリョンと呼ばれたスパイ(2022年製作の映画)

4.3

沈黙が明確な答えになる映画。ユリョン(亡霊)を追い続ける男たちと日本という国。隣の人の手を握る市民たち。韓国が得意な、どこまでいっても市民映画の良作。けっこう変なバランスだなと思うんだけど、キャラ一人>>続きを読む

セイント・フランシス(2019年製作の映画)

4.6

言えばいいじゃん、言ってもよくない?って何度も思った時点で自分なんもわかってないんだろうなと自分に呆れました。色んな勇気を無下にしてきたんだろうな。血がずっと流れてる。己をつくり一番親しいものがずっと>>続きを読む

パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

4.4

コップに半分水が入ってたとして、「半分しかない」か「半分もある」かみたいな。人そのものに個人の追憶と郷愁を同時に委ねるのは難しくない?記憶って体まるごとの体験で覚えるものだから再会場所が違ったらきっと>>続きを読む

オーメン:ザ・ファースト(2024年製作の映画)

4.5

始まってすぐ来なきゃよかった思った、オープニング怖すぎて目と耳を閉じてました。あぁ手腕がありますねと…これあのオマージュやるつもりだろ!と怯えてたらそれを上回る恐怖だった。オープニングが一番怖かったで>>続きを読む

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.0

元々見る気がなかったけど明日行こうや誘われたので大急ぎで過去ノートを取り出してお前が理解できなきゃ泣かれるぞの精神で化学と世界史を勉強し直した相対性理論からやり直し『アルフ』見てる場合じゃない。そもそ>>続きを読む

戦場のメリークリスマス(1983年製作の映画)

4.2

初めて見た。今の日本作品ってこのラスト10分くらいだけをぶったぎってここの視点や関係性だけを薄く引き伸ばしたようなものばかりだよなぁという偏見を創造しましたまぁどこの国でも同じ傾向かもしれんが。反戦思>>続きを読む