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キャシアン・アンドーのnileのレビュー・感想・評価

キャシアン・アンドー(2022年製作のドラマ)
5.0
もはやスター・ウォーズは死にゆくコンテンツかと思いきやここに来て大傑作を作り舞い戻ってきてくれた。

スター・ウォーズ本編のスピンオフ『ローグ・ワン』の更にまたスピンオフという微妙な位置づけだが存在感は圧倒的。ルーク・スカイウォーカーと反乱軍によって帝国が倒される以前、名もなき英雄たちがデス・スター破壊のための希望を繋ぐよりも前に民衆が、アンドーが反乱の狼煙を上げる始まりの物語。

自分は見ることが出来ないかもしれない夜明けのために命を燃やす覚悟が幾度となく描かれていく。生活は帝国に支配されても魂だけは支配されるのを許してはいけない。クソったれの環境を解放のために行使する暴力で打破するためにその場のリーダーが皆を鼓舞させる。勝機があるかも勝利の後の道筋があるかは分からないが、今はただ感情を爆発させ目の前の敵を倒し、後ろに続く味方のために時には盾とならなければいけない。長い反乱の闘いの末に帝国を打破する反乱軍の喜びとそうした闘いの道半ばで今作の主人公は死んでいく悲しさが今作を観ていて何度も襲ってきた。
シーズン2も楽しみ。まだアンドーからしたらシーズン1の出来事は闘いの覚悟を決めた段階なわけだし、『ローグ・ワン』で言っていた「大義のために汚いこともやってきた」の汚いこととは一体何なのかが気になる。
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