potatosky

怪物のpotatoskyのネタバレレビュー・内容・結末

怪物(2021年製作のドラマ)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

完走後とりあえずの感想を書いてみる。

凸凹バディものが大好きなのだが、これは抜きん出ている。
主役二人とも信用ならない言動が多く、どこに真をおいていいか分からないところからスタートし、現在の、また過去の事件の進展とともに色んな人間関係が変化していくのがとても面白かった。
こんなにお互いを信用しないバディありか??という感じだが、それがラスト2,3話を更に味わい深いものにさせている。
家族、というのが一種キーワードになっているのかなとも思うが、その形や定義がさまざまで、押し付けがましくないところも好印象。

ドンシク役のシン・ハギュン、今まではヒールのイメージがとても強かったので、イメージががらっと変わった。
素敵だ! 

追記。
暴力の加害者=ナム・サンベの描写が良かったな、と改めて。
過去のことは詳しくは描かれていないが、彼がドンシクに対してしてしまったことを心から悔いていて、それを繰り返さないように言動ともに穏やかな人間であろうとしている努力がうかがえるところだ。
サンヨプを死なせてしまったドンシクに言葉をかけたときも、過去の自分に重ねていたのかな。
どれだけ悔いても反省しても、やってしまったことや起こってしまったことは変えられないし、もしかしたら被害者から一生許されることはないのかもしれないが、加害者もよりよい人間として生きていくことはできる(し、この地獄を受け入れて生きていかなければならない)というひとつの解みたいなものが提示されている気がして、とてもいいなと思った。
(昨今、著名人の暴力事件などが報道されることが多くなり、加害者についても考えてみた次第。)
potatosky

potatosky