屋根裏のねこ

ブラックシンデレラの屋根裏のねこのレビュー・感想・評価

ブラックシンデレラ(2021年製作のドラマ)
3.4
1話

りこりこ(まなは)が地味インキャというのを前半でもう少し描くべき。モブっていう割に、そういう描きが薄いため、緩急が少ない。また初っ端から神谷と橘がラブラブなのでなお一層緩急が足りなく感じる。
意地悪女たちが主人公を嫌う理由も描かれてない。

地味モブ→可愛くなれる→傷負う→心の傷癒えた→やっぱ無理→立ち直る

のペースが早過ぎる。泣いたと思ったらすぐニコニコなるし病気かなってなる。
好きな理由や伏線をもう少し描かないと気持ちが追いつかない。心情変化の描きも甘い。また1番のターニングポイントであるケガのシーンでは大分カット割がお粗末かつ、SEの音がハメれてないためさらにもったいない。
表情によるカットの積み重ね、心情変化を描ききれてない点が演出力と脚本の基礎的な問題と感じる。
また傷のメイクがメイク過ぎる。屋上での髪型が綺麗なものと汚いものとあって繋がってない。


がしかし、意外と演技が上手く、お話も中々に面白い。絵作りやキャラ付けの演出は今までのAbema史上1番よくできてる。
役者の素のキャラと役のキャラがハマっている(泣きや悲しむシーンは演技力の物足りなさは多少感じるが)。コレはプロデューサーの手腕とも言える。

特に役のキャラ設定が緻密に描かれてわかりやすい。ここの演出力は特筆すべき点である。
またabema tvでは売れっ子モデルを演技力関係なしに起用するが、今回は演技力も申し分なく素晴らしい。
お父さん役はさすが有名俳優なだけあって演技が輝いている。
カメラワークも多彩でカット繋ぎが上手である。
その点において演出力を感じた。

またサイバーの強みが生かされてるのはビジュアルデザイン力でuiデザイナーなどの力を感じる。
また主題歌がダサいが、これはコレでありなのか?中学生くらいには受けそう。


総じて、

abema 史上では1番良かった。
着実に力をつけている。
去年のレベルとは段違いでいい。
しかし地上波レベルには届いていないが地上波を抜く日は近いかもしれない。