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メア・オブ・イーストタウン/ある殺人事件の真実のbotanicsのレビュー・感想・評価

3.5
ノンストップ・サスペンス!と紹介されているが、どちらかというと真逆で、サスペンス部分はかなりゆっくり進み、女性刑事を中心とした人間関係が重点的に描かれる。
ケイトの役作りはお見事で、人間ドラマも事件も飽きさせずに最後まで見せるが、何か物足りない。登場人物のほとんどが何かしら抱えている設定だが共感できる人物が少なく、主人公はじめどのキャラクターもあまり魅力的ではないからかもしれない。光るのはエヴァンとケイトの母ぐらいか。
基調である主人公と息子の葛藤も、いろいろ病名が出てくるだけで、なんで急にそうなったん?という感じ。いろんな人がいろんなことをしでかすが、そこに至るまでの切実さが描写されていないのでどれも唐突に感じる。オチもそうきたか、という展開ではあったがテーマ内でうまく消化されたかというとそうでもない。
前半は、こういう田舎町にこういう刑事がいるかもしれないとリアリティを感じつつ見れるが、後半になるにつけ、物語を進めるための無理やり感のほうが目立ち、これって作り物なんだなあと思えてくるのが残念。
あとみんながステマと思うぐらいとグリーンの瓶のビールを飲みまくるので飲みたくなります。
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