おぶさん

しかたなかったと言うてはいかんのですのおぶさんのレビュー・感想・評価

3.5
第二次世界大戦のなか
九州帝国大学にて実際に起った
アメリカ人捕虜への生体解剖

遠藤周作氏「海と毒薬」で
余りにも有名なお話

映画にもなった「海と毒薬」では
生体解剖に関わった人達の
話が中心でしたが
このドラマは、解剖に関わった
鳥居という男とその家族の
その後の話

戦犯として捕まった鳥居
解剖に反対し、立ち会った数も
少ない自分の罪はそこまで
重くはないと思っていたが
死刑判決が出る
その判決に苦しむが
「何もしなかった」という罪
解剖した人間にも名前があり
故郷には家族が待っているという
当たり前の事実に気付き
今度は罪の重さに苦しむ事になる

鳥居の妻は正当な裁判が
なされなかった事を不当に思い
正当な裁きを受けられるように
駆けずり回る。
蒼井優さん…この様な役が
本当によく似合う…
田中裕子さんを彷彿とさせられた
先が楽しみな俳優さんです。

結局、この事件に関わった人達は
極刑とはならず、判決はかなり
軽減された
戦争だったから仕方がなかったと
言う人もいるけれど
「しかたなかったと
      言うてはいかんのです」

どんな状況でも
人の命を他人が勝手に奪っては
いかんとです
おぶさん

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