よねちゃん

いりびと-異邦人-のよねちゃんのレビュー・感想・評価

いりびと-異邦人-(2021年製作のドラマ)
3.6
私の好きな原田マハ原作作品ということで、楽しみにレンタル。
サスペンス作品にこなれた森口瑤子、松尾貴史、風間俊介に加えて、実力派俳優の松重豊と梶芽衣子の演技が作品の重厚なテイストを決定づけるスパイスをもたらしているおかげで、作品の空気感が締まりいい緊張感が漂うほどで、素晴らしいキャスティング。
また、音楽も緊張感をもたらす曲風で謎めいた本作の作風と展開に合っている。
ただ、最終話の第5話まで250分余りの中で、起承転結の流れが良くなかった。起から承、承から転、特に承から転が長く間延びしているのが、実にもったいない。
主人公がその才能に惚れる未発掘の画家の父親死亡の経緯隠蔽や親子関係、姉妹関係がラストが近づくにつれ明らかになっても、一度緩んだ流れが左程締まったようには見えず、最後まであまり驚きはなかったのが残念。
松本清張や横山秀夫のテレビドラマ作品でも正味150分程なので、第2話、第3話あたりの緩みが悔やまれる。
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