たいよーさん

オリバーな犬、(Gosh!!)このヤロウのたいよーさんのレビュー・感想・評価

3.8
オダギリジョーが放送コードを噛みちぎる!今やNHKがコンプラ無視の最前線に立っているとは…。続編に含みを持たせたラストだったが、それでも面白いと唸るほどの出来だった。


この作品の魅力と言ったらなんと言っても何でもありな豪華キャスト。池松壮亮や麻生久美子、國村隼といったチームメンバーに松重豊や村上淳のヤクザたち、さらに永山瑛太や柄本明、永瀬正敏などなど…!大作顔負けのアンサンブルである。ちなみに、映画監督の今泉力哉もホームレス仲間役で出演していた。そこも含めてメンツに抜かりない。それが故に構図は複雑怪奇。整理に時間を要すが踊らせちゃえば関係ない。

そんな作品を作り上げたオダギリジョーが演じるのは犬である。池松壮亮と視聴者にはそう見える設定らしい。ただこの犬の設定は少し詰めなかったのが勿体ない。そんな細かいこと気にするなよ、なんて言われる様な作風だったこともあり、最後はどうでも良くなってたが…笑。いくつもの矛盾を綺麗事で落としたのが傑作まで映らなかった理由。

とはいえ、放送コードを噛みちぎると言ったように、何でもありな作風は観ていて大変清々しい。オリバーの悪態ぶりは一周回ってもはや新鮮。お○ぱいに顔を突っ込み、顔を舐め、鍵となるバ○ブを発見するがモザイクをかけられたり…。やりたい放題をやれる範囲でするだけした行儀の悪さも、このドラマに限って言えば味なのである。更に最終話では放送時間を諸に気にするという「ドラマみたい」をやってのけるからタチが悪い。笑


大きな謎を残しながら、踊って暴れて殺されて…。まだまだ…いや、まだまだまだまだ隠し玉を用意しているらしい。週刊誌に「映画化を見据えている」なんて書いてあったが、漆原さんに「憶測?事実?」って聞かれるかもしれない。仮にもしそうだったとしても、免疫が出来たことだし大いに楽しめる気がする。このヤロウ、何を隠してやがる?
たいよーさん

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