KuNork

イカゲームのKuNorkのネタバレレビュー・内容・結末

イカゲーム(2021年製作のドラマ)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

残虐なストーリーの中、サバイバルゲームに参加という共通点で、「バトル・ロワイアル」や「ハンガー・ゲーム」と違うのは、参加者個々の背景ドラマをピックアップし、ゲーム参加者が人である事を忘れさせず、印象付けながら進む事だろうか。
若干「カイジ」を思わせるゲームの展開。

一度、民主主義的解決により、解散をしたゲームの参加者は、再度の招集にほとんどが結局集まってしまう。
数人の帰還中のドラマ。

ここで大事なのは、ゲームの参加者たちの借金は、元々自己責任で作ったのではなく、社会が彼らを貧困にしたという、社会の中で様々な理由で取り残されている人々であることが明らかになる。きっかけに犯罪性はないのに、その後、犯罪に手を染める様な状況下で借金を増やしてしまったという状況。

そして、「現実社会に戻っても、もう死ぬしかない」そんな参加者の足元を見た展開がドラマを先に進める。

反資本主義的な描かれ方で、世の中にこんなに受け入れられているのは、資本主義での格差が共通認識としてあるからだろうか。

ゲームのに勝つためには何が必要か。
力の強さでなく、頭の良さでなく、信心深さでもなく、仲間との連携や絆でもなく、究極には『運』。

現実を受け入れ、困難に立ち向かい、仲間を得て、得た仲間を裏切り、切り捨てる非常で自分ために人を蹴落とし、最後は結局自分一人、っていう救いようのない展開。

純粋な人の良さや思いやりの精神…という人間性を保つことさえもドラマとしてクローズアップされている。

緊張感とエスカレートしていく展開に、イッキ見!
また最後が続きを匂わせる終わり方。
運を試されているかの様な…ゲームへの再…?など、推測してしまう濁し方で、コレで終わるのが惜しいと思わせるような終わり方としては良い流れ。
でも、本当に次作を作ったらきっと台無しな気がする。

でも、もしかしたら、ゲーム支配側(支配側への参加)の視点という展開があるかもしれない…。
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