香

glee/グリー シーズン6の香のレビュー・感想・評価

glee/グリー シーズン6(2015年製作のドラマ)
4.2
レイチェルの「Let It Go」にはじまる最終シーズン。イディナからリアへ、親から子へ、先輩から後輩へ、自分から愛する人へ。

ひっついたり離れたりを繰り返したgleeのメンバーたちも最後の最後でみんな収まるべきところに収まったと思うし、とにかくgleeを綺麗に終わらせることに注力していて、潔さを感じた。

新キャラは登場エピソードこそ少ないもののどれも魅力的で、等しくフィーチャーされる回やパフォーマンスがある。マディソンとキティ(と、マイロン笑)の「Chandelier」、ブラボー!

音楽的にはバカラック回が特にお気に入りで、ブリトニーの「Wishin’ And Hopin’」は何度も見てしまう…。かなりダスティ・スプリングフィールドを感じるタイミングがある。。ヘザー、成長したね…

エピソードのフェイバリットはやっぱり結婚式で、うん、自分はこれを観たかったんだずっと…という思いが込み上げてきた。「Our Day Will Come」はシーズン通しても個人的にベストパフォーマンスの一つ。エイミー・ワインハウスもカバーしたこの曲をサンタナが歌うこと、レイチェルとキャロルが言葉を交わさずに心を通じ合わせること、ブレインとカートのハーモニーが美しいこと、シュガーが一人で踊り出すこと(笑)。そして何より、LGBTQである彼女らが「いつか結ばれる日が来る」と歌うということ。

メルセデスとアーティの「At Last」のパフォーマンスも素晴らしいし、強いていうとクインがいないのがどう考えても残念なんだけど、そこもgleeらしさということで…。

121話続いたgleeを締める「I Lived」は…ファンに向けたご褒美のようなものでしょう。
本当にごく一部のメンバーと、ゲスト出演だったキャラクターを除き大集合の大円団!何とS1に出たきりだったあのキャラクターまで…!!登場人物が多く、細かい演出も多いので、同窓会のような気持ちになりながら何度も何度も再生してしまった。

gleeには残念ながら嫌な噂や不慮の事故、許し難い事件などあらゆるトラブルが沢山付き纏ってしまっている。
それでも全6シーズン121話、色んな回り道もしたけれど、人との繋がりの重要さ、みんなで歌ったり踊ったりすることの喜びを伝え続けたこのドラマの魅力は全く失われていないと思う。
往年の名曲から当時を彩った最新曲まで、あらゆる音楽の素晴らしさを教えてくれたgleeに、改めてありがとうと言いたい。
香