nabi

二十五、二十一のnabiのレビュー・感想・評価

二十五、二十一(2022年製作のドラマ)
4.9
まだ寒さが厳かった冬に始まったかけがえのないドラマがついに、春の暖かさと共に終わりを告げた、、、。

友情はオーバーで愛にはお手上げ、挫折は熱く激しかった、そんな青春時代はほんの一瞬で永遠になんて続かない。
「愛と友情が全てだった頃、そんな時期は人生でほんの一瞬だ。その一瞬こそが長い人生を輝かせる。」
このドラマの全てはこのセリフにぎゅっと詰められているのだと思う。

つまらないと思っていたあの時代も、振り返れば楽しくて戻りたいと思うような一瞬の思い出。青春真っ只中にいる人も、青春を控えた人も、青春を通り過ぎた人も、誰もが青春に憧れ青春を愛す。このドラマはその”青春”そのものだった。
時間が経つにつれおぼろげになったり美化されたりする青春の記憶、”二十五、二十一”はその尊さや大切さを描いてくれた。

私はちょうどヒドとイジンの間くらいの年齢だったので、ヒドのあの真っ直ぐで怖いものがないワクワクとした気持ちも、イジンの大人にならなくてはいけないと焦る気持ちも痛いほど共感出来た。
ヒドの行動に勇気をもらい背中を押され、イジンにたくさんの言葉で優しく抱きしめられた。

このドラマを見終わって1日が経った今、彼女たちが描いた青春が私の心をゆっくり感動的に濡らす。

そしてはっきりとわかった
永遠だと言い張った瞬間
全てが手に入ると思っていた瞬間
その錯覚がきっと私も好きだったんだと
愛でもなく恋でもなく虹だったんだと
だから受け入れよう、世の中には思いどおりになることがあまりないの
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