長い人生のほんの一部を切り取って、現状にうんざりしている大人たちが少しずつ変わっていく様子を描いた作品。淡々と続く日常の閉塞感をここまでリアルに描き切り、生きるとは何かを語りかけてくるドラマってすごいなぁと思いました。
最初の方は映像も登場人物も暗いし、中々話に入り込めず観ながら寝落ちしてしまったり…それが話が進むにつれてじわじわとハマってきて、後半はどんどん観進められました。思わずハッとするような気づきを与えてくれる台詞が多く、人間の複雑な心理をこんな風に言語化できる脚本家さんに感動！3兄妹の日常の独特な空気感にも惹き込まれました。
ただ同じ脚本家さんで大好きな『マイディアミスター』のように、どうしようもないほど心に訴えかけられるということは無かったかな。おそらくミジョンとク氏にあまり共感できず、2人の関係性もそこまで胸に響かなかったからかも。見返りを求めずお互いを救い合うという点では同じなのになぁ…キムジウォンとソンソックの自然な演技はとても素敵だったし、暗かった2人が終盤見せる笑顔には私まで癒されました。
キャストのみなさん演技が素晴らしかったけど、特に癖の強い役を演じたイミンギが印象的だった。脚本家さんがチャンヒはイミンギでなくてはならないと、1番にキャスティングされたというのも納得！他の出演作品も観てみたいです。
