実存主義なぞりつつ、数々の「はっ」とする芯をつくセリフ。
長距離移動の勤務、欲しい救いが遠い状態から会話や沈黙の時間が折り重なりつつ常に動いてる情感。
最寄りのバス停からの舗装されてない道が映るたびに草の匂いがするようなシーンたち。
彼らのじんわり始まる恋愛は隙間から冷気が入るような感じで。隙間が埋まったら日常が延長される腑に落ちるラストまで素晴らしかったです。
癒されたり、ゾワッとしたりしながら、孤独のいろいろな質感へのシンパシーと共に各々にとっての「解放」がどんな取捨択一によるのか最後まで見逃せなかった。